この番組は毎週楽しんで見ています。
中村橋之助さんの司会ぶりも丁寧でお話まわしもとてもお上手、それに歌舞伎の方らしく品格があります。
住職の方とお話しされる時も「ご説明願いますでしょうか」と言われたり、お寺の中に入るときは必ず「失礼いたします」と、とても礼儀よく感じが良いです。
今回は「利休と二人の天下人」というタイトルです。
「茶聖」を執筆された伊東潤氏と茶道家小澤宗慎氏をゲストに大徳寺など利休にまつわるお寺を巡るものでした。
私も「茶聖」を読んだばかりなので興味深く見ました。
大徳寺の塔頭「瑞峰院」には妙喜庵の写しがあり、実際に入ってみると狭い2畳なのに天井が高く感じられそんなに狭さを感じず、薄暗い中にも窓からの光が亭主の方に当たり 客側に座る人には威圧感をあたえている、つまり秀吉すら利休とここで対峙すると利休が大きく見えたのでしょうと小澤氏。
小澤氏による茶事も行われ橋之助さんと伊東氏がもてなされました。懐石では一汁三菜、当時の再現。
汁 こ芋のからし添え 合わせみそ仕立て
向 アワビの味噌添え
煮物 焼豆腐あんかけショウガと白髪ねぎ
焼物 鱒の木の芽焼き
菓子 ふの焼
黄金の茶室も暗い照明ではそんなにキンキラでないので秀吉の侘びと認めた利休。
利休の考案した黒楽茶碗も秀吉からお墨付きをもらった。
利休の茶が権力者と一緒になって天下の茶になったと、伊東氏。
お互いに最高の点に達したための確執、利休は秀吉を恨むどころか喜んで切腹したというのです。
著者の方、茶道家の方をゲストに巡った京都旅、利休と秀吉の話は出尽くされてはいますが今回はTVで楽しみました。