今日の稽古で茶通箱をしました。桐の茶通箱に2個の茶器を入れてするお点前です。
お道具の拝見の時、茶箱をじっくり拝見されている方がいらっしゃいます。特に模様もなく桐の素地だけの箱です。
そしてその方が言われました。「木釘と木組みで作られているのですね」と・・・・
よく見ると蓋上に16個の木釘が見えます。身のほうにも木釘がいくつもあり、木組ではめ込まれた箇所も見えます。
茶通箱をこのように丁寧に拝見したことはありませんでした。目から鱗…とはこのこと。この歳になって大いに私は反省しました。
木釘と言えば先日NHKTV で、瑠璃光寺五重塔の修復工事を放映していました。その時 檜皮葺の屋根工事の宮大工の方が木釘で檜皮を止めるとおっしゃり、口の中に木釘を沢山ほおばりそのくぎを一本ずつ出して打ち付けておられました。
私は「すごい!」と思いながら見ていました。
茶道具にはこの他柄杓や茶筅なども素晴らしい技術で作られています。職人技のすばらしさにあらためて賞賛です!
そしてただ表面的に拝見するのでなく、じっくりと作られた方への敬意を持つことの大切さも必要とつくづく感じました。