宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

終戦の日・主人の作文

2020-05-13 18:31:17 | 日記


昨日 主人の部屋の段ボール箱からすごいものがでてきました。
それは終戦1945年8月15日に主人が書いた作文です。当時主人は国民学校3年生でした。

日本が負けたことを大人から知らされての8歳であった主人の気持ちが素晴らしい文で書かれています。
私はしばらく動くことが出来ませんでした。特に最後の

【ぼくはどんなに苦しくても忍んで科學心を起こしきっと日本の為によい發明發見をしやうと思いました。】

の部分では胸が熱くなりました。その通り立派な科学者医師になりました。

終戦から75年たった今その日その時についての小学生の作文…とても貴重な歴史資料のように感じました。
私だけで感激していてはもったいないので主人の姉妹弟にもコピーして送りました。これも義母が大事に保管していて下さったからです。

この他にも作文・学習帖などが沢山あり、それらをゆっくり丁寧に見たり読みながら小さかった時の主人に思いを馳せ、一日が暮れました。
義母の祥月命日もすぐそこです。義母が「ようやく見てくれたのね。」と言っているような気持になりました。
お義母さま、有難うございます!
【追記】2020/7/15 主人のこの作文を世田谷平和祈念館に寄贈しました。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

13代三輪雪の世界 @NHK日曜美術館

2020-05-10 10:34:26 | 茶道

三輪休雪といえば白の釉薬(休雪白)をかけた萩焼で、350年の歴史がある窯元です。

白釉は11代が考案したもので12代の方から個性的な荒々しいごっつい感じの焼き物になりました。革新的な焼き物です。

今は13代。この方の花入れ制作過程を映しています。20㎏程の土を脚や棒でたたいてして、錆びた刀で土を切ったり削いだりいして、形を作ります。刀の錆が削ぎ跡に良い味を出して荒々しくさせてます。
土の方で「ここを切ってくれ、削ってくれ」と言われているようで、土と対話して削ったり切ったりしているそうです。
この大きい花入れに釉薬をかけるのが大変、4人がかりで立てたり回したり止めたり・・・驚いたことに釉薬は真っ黒。これが焼きあがると白になります。
焼きあがった高さ50cmくらいのどっしりとした花入れ、これだけで素晴らしいオブジェになりますが、柳と椿を入れて床に飾られていました。

抹茶茶碗 銘「エル・キャピタン」は米国ヨセミテ公園で見た豪快な一枚岩から着想を得たのだそうです。
高さ10cmくらいで雪をかぶった屹立した岩壁のようで重量感のあるお茶碗です。
飲み口はぶ厚く ここもゴツゴツした感じで飲みにくそう。アナウンサーの方がそのお茶碗でお薄を頂きましたが、「口からこぼさないで飲めました」とホッとされていました。飲みにくそうでもあり,点てにくそうでもあります。

13代の方曰く「お茶を飲むのは何かホッとする癒しと言われるが、私は飲むことで力が湧く、覚悟ができる・・戦いに向かう昔の戦国武将の気持ちのような茶碗です」と。ナルホド・・・

先代楽吉右衛門さんもごつごつした岩を思わせるお茶碗を作っていらっしゃいましたが、13代三輪休雪さんのお茶碗はさらに激しい岩の塊を感じさせるお茶碗です。
もはやこういうお茶碗で凡人はお茶を頂く機会はなく、美術館でしか会えないアート作品なのではと思いました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

曲水指の漏れ

2020-05-09 07:59:33 | 茶道

巣ごもり一人茶会で昨日は四ケ伝の稽古をしました。
床には咲いたばかりの紫のクレマティス、最初の一輪なので大きいです。

まず「唐物点前」をすることにしました。
自分で「唐物点前」をするのは本当に久しぶり。いつもは生徒さんにご指導するだけで自分ではしていませんでしたから。
お客様役でお菓子を頂いてしまってから亭主役に。
帛紗の真のたたみ方、唐物の清め方など実際にしてみると何か緊張感が・・・
最後に水指を下げたとき、畳が一部が少し濡れています。ずっと曲水指を使わなかったため乾燥して漏るようになったのです!
そんなにひどい漏れでなかったので、引き続いて「盆点点前」もしました。上↑の写真は唐物を清めて建水を取りに行くところ。

水指はしばらく水を入れたままにしておきしましたら、漏れなくなりました。
木地曲建水も、釣瓶水指も水漏れして使えなくなったことがありました。釣瓶水指は今は中にプラスティックの器を入れて使い続けています。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4/29「朗読の追記」のまた追記

2020-05-07 13:14:31 | 日記

「画家の妻たち」の本、朗読了しました。
19人の有名な画家、レンブラントから始まって印象派・バルビゾン派・印象派・フォービズム派・等の画家の妻たちに焦点を合わせて書かれていました。日本人の画家青木繁と岸田劉生の妻二人も取り上げていました。

だいたい画家は個性が強いです。
エゴイスト、気難しくかんしゃく持ち、無責任、金銭感覚欠如、マザコン、移り気、無頓着、道徳観念欠如、絵に対する破壊的情熱者等々・・・結婚だって何回もしています、正式とは限らず。
そういう夫を持った正妻はさぞ大変だったことでしょう。

妻もいろいろです。モデルをしていて画家の妻になった人が多いですし、自分も画学生であった人もいます。
とにかく一様に苦労はします。
服の仕立てをして家計を助ける逞しくけなげな妻、夫の才能を信じて献身的な妻、理解ある同志のような妻、病弱で早世した妻、年齢差のある妻、金持ちだった妻、母のような包容力のある妻、ずっと長く内縁状態だった妻・・です。大体は忍耐強いです。

読み終えて、さて本題に。
亡き主人が「To Tsun」と書いた意図は何???

”妻もいろいろだね” ”僕はそんなひどい夫ではなかったよ” ”画家の妻たちに比べればお前はなんと幸せなことか” ってことでしょうか? 
これはあくまでも私の考え。

今頃 空の上で「あのサインようやく気が付かのか。気が付かなくてもよかったのに。何となく書いてしまったんだよ。特別な意味なんてない!」って叫んでいるかもしれません。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

緊急事態宣言延長

2020-05-05 10:34:52 | 茶道


連休までの緊急事態がまた5月31日まで延長されました。
もうひと月と思うとがっかりしますが、感染状態を見ると仕方がない延長だと思います。
ここで緩めればまた感染が拡大して、医療崩壊を招く事になったら大変です。
しかし2週間をめどに事業再開の方針も、また比較的少人数のイベント開催も認めるよう都道府県の知事さんに通知されたとのことです。
少人数のイベントとして例に上がっていたのは50人規模の歌唱を伴わない演奏会や茶会、野外イベントなど。
そして劇場や映画館、学習塾なども再開できる対象としています。
私が注目したのは「茶会」。政府からの通知に「茶会」が入っていることにちょっと違和感を覚えましたが茶道の茶会のこと???まさか・・・ですよね。少人数の茶話会のようなことでしょう。
茶人の端くれの私は「茶会」の文字に敏感に反応してしまったのです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする