朝9時の温度測定が第1号、丸1日ちかく焚いて上がった温度は62℃。煙道の蓋を取
り外し通風孔も解放の状態にして焚き木を投入し枝木に点火する作業を続ける。朝
一番はかなりきつい刺激臭があったらしいが、一時納まり午後からまた臭いが出てくる。
枝木への点火確認の方法は種々の説があるようだが、桑炭会には幼少の砌(みぎり)か
らの経験者が多いため個人の判断に委ねられている。概ね80℃前後が数時間連続し
て焚き木を入れなくても温度が下がらないとされているが、概ね80℃の判断にしても76℃
の人もあれば限りなく80℃を目指す人もある。こんな幅はあっても全体の流れの中で外し
てはならない事を守れば大きな失敗はないようだ。何年、見聞きしても会得することが難
しい、ここに炭焼きの奥義があるようだ。
さて、今回の点火目標は80℃を目指したものの、ここのところ点火とみなされている78℃
を1℃超えたところで妥協した。これと同時に木酢液の採取を始めると待ってましたとばか
りに筋を引き音を立てながらタンクの中に落ちていく。
18時に先達が焚口閉鎖の作業に出かけることになった。
今日の温度推移