今シーズン中に最低でも、もう一窯立てといきこんで焼きたてホヤホヤの炭を取り出
す。焚口を壊し中を覗き込むとムーとした温かいより少し熱いと感じられる温度、外気
とはかなりの差がある。特に今日は戻り冬のように風は冷たく降りものも時折あられが
混じった雨。霙はシャーベット状のものだが、今日の落ち物は真っ白で明らかに霰と
判定される。外は寒いが窯の中は常夏を思わせる暑さ。それを除けばいつもの窯出し
と変わらない。この間に数人は次の材料調達で近くの樫を倒しに出かける。本日の収
穫は総量315Kg、内カシ炭は250Kgと上出来。午後からは材料調達、炭木の準備さら
に窯立てと続くが残念ながら半分くらい立てたところでタイムアップとなり次回に繰越
す。近々のうちにこの続きが行われる予定。(写真を撮る余裕がなく寂しいレポ)
***** 枝木の考察 *****
考察とはオーバーだが、炭木の上に置く枝木は小さいものを置けばかなりの量が必要
だし載せる手間は面倒この上ない。材料の調達具合で枝木が十分無い場合、小丸太
や切株のようなあり合わせのものを使うことがある。こうした場合、当然の事ながら隙間が
多くなる。炭木の上でゆっくりと燃え奥から炭木に火をつける過程で隙間が多いことに
よる弊害がどのように出るのか推察してみる。まずはその量にもよるが枝木が少ないか
ら短時間で燃え尽き十分な温度が得られず点火が遅くなることはないか。裏返せば、
小枝が密集して詰め込まれていると燃えている時間、温度ともに確保され点火が適正
なタイミングで行われることになる。この検証になるのか否かは定かではないが、小枝を
密集した場合、炭として残る小枝の量は多く、小枝の代わりに大きめのものを入れ込む
と残る量は少ない。先人から漏れ聞いたことによると枝木は小さいものに限る。横着をす
るために大きいものを載せているのではないが、小枝がなければ炭木を調達するように、
ちゃんと炭材の欠かせない一部として扱うことがいい炭づくりに繋がるのではないかと思
う。たかが枝木、されど枝木。