定本宋斤句集 秋 6 2018-09-10 | 永尾宋斤の句集:宋斤 思い出の記・定本宋斤句集 定本宋斤句集 秋 6 砧 砧盤蟲のあがりてひげ長し 秋 扇 嘘いふてばかりにあふぐ秋扇 秋の燈 秋の燈の海にならべる家のかず 芦刈る 刈り入って舟尻のこす芦の中 鹿火屋 鹿火屋の戸押せば開くなれ山の音 止々呂美の鹿火屋をしのぶ霧今宵 鹿 垣 鹿垣をまたぎ出て道亀岡へ 鹿 笛 ふところに鹿笛ありて野の寒し 焼 畠 焼畠を霧のぬらせば伏す煙 橡 餅 橡餅や霧につゝまれほろ苦し 祭り みちみちの田舎も祭り尾花坂 野をはさみ祭提燈小更けゝり 盛りあげて鯖鮓秋まつり 秋彼岸 親の日が彼岸の入りや庭の秋 魂 祭 佛檀を隠居あづけに魂祭り 地蔵盆 住む町や展けのこされ地蔵盆 子規忌 子規忌來併修百六十句友嗚呼 一遍忌 一遍忌頃元弘の兵庫の津 鬼貫忌 草の香は伊丹のはずれ鬼貫忌 道行忌 俳諧の時衆誰々遊行忌