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一題百句
一題百句を作る努力をすゝめる。
題詠の本来のものでないことを云ふ人がある。 多作の弊を笑う人がある。
一題百句の吟は二つの弊害を合わせたものである。しかし、一題百句をすすめる。
これの効果は、作品ではない、作句中である。
ともかくも、暇を見てやってみるがよい。良いも悪いもその後のことである。
作句修練の途に於いて、一回や二回の百句吟の経験を持ってゐてもよい、この白熱的な時代はあって好いことである。
一度一題百句を作ると、量ではない、質に於いての己の程度ほゞ解る。
己れの眼と心の幅も奥行きも案外小さいことに気がつく。
行き詰まった時の、頭の入れ替へに、作った百句の常套を捨てるための、その廃棄品を並べてみるだけでも必要である。
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