去年のカンヌ映画祭でオープニングを飾り、
今年のアカデミー賞作品賞、9作ノミネートのうち日本で公開となる最後の1本
アカデミー賞で脚本賞、ゴールデングローブ賞作品賞受賞!
2004年、NYから舞台をヨーロッパに変えての数本目、ウディ・アレンの新作
タランティーノは本作を去年のベスト1に選出。
これはもう、ほんとに楽しみにしてました~
試写にて鑑賞。
本当は小説家になりたいが実際はハリウッドでどうでもいい映画の脚本を書いている
主演のギルにはオーウェン・ウィルソン。
1920年代のパリに憧れるロマンティストで雨のパリは特に好き。
アレン爺は今回出演なし。オーウェンの役に自分を投影といった感じで、
喋り方やキャラクターまでまるでアレンが演じてるよう(笑)
ギルの婚約者には、レイチェル・マクアダムス。
パリへ来ても、街を楽しむというよりショッピングで頭いっぱい
ハリウッドに住んでリッチな生活をしたいお嬢様。
性格的にもかみ合ってるとはいえない2人のやりとりがまたおかしい。
ある夜、ひとりで夜のパリを歩いていたギルの目の前にとまった1台のクラッシックプジョー。
「パーティに行くから乗りなよ!」の声に車に乗り込む。
実は誘ってくれたのは、グレート・ギャツビーを書いたフィッツジェラルドたち。
「マイティ・ソー」のロキ!トム・ヒドルストン。
向かった邸宅にはヘミングウェイやギルの憧れる大物作家が
そしてなんとガートルード・スタイン(キャシー・ベイツ)は、
ギルの処女小説を読んで批評をしてくれることに!
ピカソの愛人、モドリアナ演じるのは、マリオン・コティヤール!
クラッシックスタイルが見事マッチして素敵
大物たちを虜にする彼女に強力な魅力を感じ恋心を抱いてゆく。
さらにピカソやダリ、マティス、ロートレック、ドガなどのアーティスト達も出てきて…
って、ダリはエイドリアン・ブロディかい!
「ダリだ」と「サイ」好きをアピールしてるのが笑える
街のアンティークショップの店員に「ミッション・イン・ポッシブル ゴーストプロトコル」で
殺し屋を演じたのも記憶に新しい、レア・セドゥー。
フランス大統領サルコジ夫人のカーラ・ブルーニはロダン美術館員で登場
ファンタスティックストーリーと、美しいパリ
一緒に当時へタイムスリップ
お嬢様育ちの婚約者とともに憧れのパリを訪れたハリウッドの売れっ子脚本家ギルは、まさに人生の絶頂期を迎えていた。それなのにどこか満たされない彼は、 作家への転身を夢見、この街の黄金時代に想いを馳せている。そんなギルが0時を告げる時計台の鐘の音に導かれるようにさまよい込んだのは、活気漲る、文 化・芸術が花開いた1920年代パリのサロンだった。そこで美しく官能的なアドリアナに出会い…。
9/10(92点)
アレン爺、御歳76歳!
今なおバリバリ現役で素晴らしい作品をコンスタントに世に送り出す。
そのユーモアセンスと、愛する街の切りとり方が最高なのはいまをもって健在で嬉しくなる。
面白いっていうより、パリの素敵な街。大物たちがいる大昔へのタイムスリップが楽しいチャーミングな映画
相変わらず、蘊蓄セリフ満載でちょこちょこと笑わせてくれる。
彼女のいいなりで夢見がちなロマンティストにオーウェンはぴったり。
レイチェル・マクアダムスは最後まで性格悪い自己中役で少々可哀想な気もしたけど
これまたわがままお嬢さんはハマり役だし、
キャシー・ベイツおばさんは貫禄あるけど優しい雰囲気が特有の存在感。
マリオン・コティヤールの美しさは、絵画に出てくるモダンガールそのものの雰囲気を醸し出す
最近は自分の作品に顔を出さないアレン、出てると色が濃過ぎて雰囲気崩れちゃうから
ここ近年のには出てなくて正解だし、その方が個人的に好み(笑)
なんといってもこの映画の魅力はパリと、そこに居合わせる芸術家たちとの楽しい出逢い
そしていつものアレン作品ながらに美しい音楽が、パリの街を彩る
パリは高校3年の時に父や妹と行って以来。
それから再び行きたいと思いつつも行けてなかったんだけど、これみたらきっと誰もがパリに行きたくなる
当時から印象派、モネとルノアールが好きでパリ旅行では
お買い物も堪能したけどそれよりもやっぱり美術館巡り。沢山の本物の芸術に触れた。
この作品で出会う芸術家や作家は大物で、アートに興味がなくても知ってるような人たちばかり。
そんなキャラクターたちを、名優たちがユーモラスに演じてちょこちょこと
入れ替り立ち代わり出て来るんだから面白くないはずはない☆
正直、タランティーノが1位にしたのはとっても意外だけど私もこの作品はオスカーノミニーの中でいちばん好み
面白かった部分は細かくいろいろあるけど、
自分の恋人とは、重要なことでは意見があわないけど、
些細なことでは合う、例えばインド料理のナンが好きとか。
なんて えー、それでいいの?笑。と思う感性だし、
物知り顔で解説の彼女の先輩もうざったくて笑える
彼女ときたら彼の肩もってばかりだし。なんでー?笑
恋しちゃったアドリアナ含め、憧れの時代にいって会った人たちが皆
自分が生きている時代には魅力を感じていなく、それぞれにとってのゴールデンエイジ
(輝く時代)があって
アドリアナには世紀末のベル・エポックであり、
ドガやゴーギャンたち芸術家にとっては究極の時代はルネッサンス、ロートレックだ
なんて言ってる皮肉。
現実というのは、常にいつの時代でも味気ないもの、過去への憧れはないものねだり。
そう気が付いたギルは直視するのを避けていた現代に戻り、自分のいちばん好きな場所に住む事にするという
いつものアレン流、シニカルジョーク。
そこに、
夜のパリ、1920年代のレトロなパリ、雨のパリ、
芸術家の住むパリ、そして恋人達のパリ,の風景をファンタジックに切りとった、愛すべき作品
Midnight In Paris 2011年 スペイン=アメリカ 94min
5月26日より、全国ロードショー
2011年、5月。カンヌ国際映画祭にて。
レイチェル可愛い♥
オーウェン色々あったけどこんな大役もらえてよかったね♥
どうみてもエイドリアン浮いてる 笑。
これで今年のアカデミー賞作品賞ノミネート作9本を全部観たので、
恒例のランキング発表~
1位 ミッドナイト・イン・パリ
2位 ヒューゴの不思議な発明
3位 ツリー・オブ・ライフ
5位 アーティスト
7位 ファミリー・ツリー
8位 戦火の馬
9位 マネーボール
以上でした☆皆さま、楽しい週末を