ファンクさんはオセロが弱くて
いつも僕が勝っていた
ファンクさんは大卒で僕より賢いのに
オセロが苦手だった苦手だけど
僕にいつも勝負を挑んできた
音楽はソウルミュージックが好きで
僕にとりこんだカセットテープをくれた
「ああ・アースウインドウなんとかファイヤーだな・・」
その後ファンクさんは三か月の研修を終え異動する
そんなことが思い出に代わるとき
ファンクさんが部署替えしたことを聞いた
そして5年ぐらいたったある日
組合の会合でファンクさんと再度出会うことになる
ファンクさんは僕の事を覚えていてくれて
親しげに話しかけてきた
「オセロ面白かったねまた遊びたいな」
組合の会合が終わり食事会になった
そこでファンクさんは退職することを皆に伝えた
皆驚いていたけど上役は知っていたようだった
どうやら奥さんの都合で四国にある
広告代理店で働くことが
決まっているとのこと
皆は送別会をすることにしたようだったが
僕は参加できなかった