昨日、母方の伯母のことを書きましたら、父方の祖母のことも思い出しました。
明治生まれの祖母は、ミッション系の女学校を出た、ハイカラさんでした。
色白の可愛いお顔で、常にお洒落さんだった記憶があります。
8月13日の記事にも書きましたが、着物が大好きで、
気に入った物はすぐに買う、大胆な面もありました。
でも、常に陽気で話しが上手なので、祖母の周りには、いつも人が居た、と記憶しています。
そんな祖母は晩年、骨粗そう症による骨折を繰り返し、寝たきりになってしまいました。
その祖母を見舞った時のことです。
祖母は90歳を超え、夢と現(うつつ)が一緒になっていました。
たどたどしい言葉しか喋れなくなり、幻覚が見えたりしていたようです。
あんなに話題が豊富で、博識だった祖母が。。。
と思うと、居たたまれなくなりました。
私は、少しでも気持ちを明るくしようと
「おばあちゃん。おばあちゃんは、ハイカラさんだから、ABCの歌知っているでしょう。
一緒に歌おう!」
すると、祖母は、私と一緒に歌い出しました。
祖母が歌うABCの歌は、たどたどしくも切なくて、
祖母の得意そうなお顔と共に、忘れられないものになりました。