最近、私の教室に入門したルイ君は、4年生の可愛い男の子です。
検査の結果、知能的には3年程の遅れ、そして、
自閉傾向、ADHDとアスペルガーの要素も、少しづつあるのだそうです。
お喋りは普通に出来るので、
一見したところ、発達障害児には見えないと思います。
最初のレッスンの時、ピアノを使った遊びを少しした後、
お絵描きが好きなルイ君に、絵を描いてもらいました。
黙って見ていると、ルイ君は、電車の絵を描き始めました。
そして、描きながら
「先生、銀色の色鉛筆は無いの?」と聞いてきます。
「ごめんね、無いの。」と答えると、残念そうなお顔をします。
しばらくすると、
「先生、金色の色鉛筆は無いの?」と言いました。
「ごめんね~ 無いのよ~」と答えると、
また残念そうなお顔をしました。
そして、ルイ君が集中して描いた電車の絵は、
細かいところまで丁寧に描いてありました。
ルイ君は、きっと正確な描写が好きなのでしょう。
細かいところまできちんと描いてある電車の絵を見て、私はそう思いました。
だからこそ、色鉛筆の色に拘ったのだと思います。
そう言えば、先日のお母様との面談の時、お母様が
「ルイは、音楽の授業の時、すぐにピアノの傍に行くそうです。
でも、音楽の授業は、あまり好きではないみたいです。」
と仰っていました。
正確なものが好きなルイ君は、
みんなが一斉に、大きな声や音を出す音楽の授業は辛いものなのでしょう。
でも、正確な音程の、ピアノの音は好きなのかな~と思ったのでした。
ルイ君は、正確なものが好き~
そんなことを踏まえながら、これから、ルイ君のレッスンをしていきたいと思います。