ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

演奏~聴力と再現力の不思議

2018-06-22 | ピアノ教室

発表会が近いので、最近のレッスンは、どうしても一生懸命になってしまいます。

教師が一生懸命になり過ぎるのは、実はあまり良くないことなので、自重はしているのですが。

 

さて、発表会間近のレッスンで、いつも不思議に思うことがあります。

発表会直前になると、大抵の子は、どんどん速く弾いてしまいます。

弾ける事が嬉しくて、つい速く弾いてしまうのだと思うのですが、
きちんとした速さで弾いてほしくて、私は何度もお手本を弾きます。

「先生が、今からお手本を弾くからね。よ~く聴いてね。」

そう言って、お手本を弾くのです。

何年か前のある日、Eちゃんが、とてつもなく速く弾いてきたので、私は、ふと思い付いて

「今から先生が弾くから、何分か計ってね。」と言いました。

Eちゃんは、時計を見ながら聴いていました。

私は、弾き終わって「何分だった?」と聞きました。

Eちゃんは「3分25秒でした。」と答えました。

「Eちゃんも、3分25秒で弾く位、落ち着いて弾いてほしいなぁ。
もう1度、弾いてみて。」

Eちゃんが、弾き始めたので、私も時計を見ながら聴きました。

すると、Eちゃんは落ち着いたテンポで、ピッタリ3分25秒で弾いたのです

「凄いね  ピッタリ3分25秒だったよ

Eちゃんも、ビックリしていました。

 

そのことが不思議だったので、私は、他の子でも同じように試してみました。

すると同じような結果になりました。

1分50秒でお手本を弾いた後でY君に弾かせたら、Y君も1分50秒で弾きました

S君に、2分15秒のお手本を聴かせた後で弾かせたら、S君も2分15秒で弾きました

子どもの聴力と再現力の素晴らしさには、計り知れないものがあるようです。

 

但しこのことは、発表会直前のように、
生徒さんが、その曲を、よく弾き込んでいる場合だけに通用することです。

速く弾きすぎる生徒さんを指導する時には、非常に効果的な指導法だと思います。

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