ピアノ教室を長年主催していますと、時々思いもしない事があります。
10年位前だったと思うのですが、姉妹2人で習いに来られていた御家庭がありました。
お母様から電話があり、
「2人共、テストの時期とレッスンが重なったので、レッスンをお休みします。」
と連絡がありました。
「だったら、他の日にいらっしゃいますか?」と尋ねましたら
お母様は「あの~代わりに、私が伺っても良いですか?」と仰いました。
私は少しビックリしましたが
「あはは~良いですよ。」と答えました。
お母様は、昔習った「ブルグミュラー」を持って、レッスンにいらっしゃいました。
簡単なレッスンをしましたら、お母様は非常に喜ばれ、笑顔で帰っていかれました。
そんなことがありましたので、他の生徒さんのお母様からも、お休みの連絡がある度に
「振替をしても良いですが、お母様がいらしても良いですよ~」とお伝えしました。
すると、大抵のお母様は、「ブルグミュラー」を持ってレッスンに来られました。
そのお母様達は全員、昭和40年代に子ども時代を送った世代で、
大抵の女の子はピアノを習っていた世代なのです。
しかし今、お若いお母様達は ピアノの経験が無い方も多く、
そんな楽しい振替システムも、昔の話になってしまいました。