サクラソウが咲く谷を歩き続けました。
ピンクや薄紫の花を掲げたサクラソウが、陽の当る水辺や、枯葉の積もる道脇に次々と姿を見せます。
サクラソウという名称は、正確には、日本のサクラソウ「Primula sieboldii」を意味しますので、正確には一種類しかありません。
しかし、サクラソウ属は世界に400種程が知られ、それらは日本のサクラソウと花姿が似ることから、サクラソウという言葉は総称的にも使われます。
カトマンズで購入した「ヒマラヤの花」には36種のサクラソウ属が記載されていました。
私には、その全てを見分ける知識はありませんが、歩を進めながら、次々と現れるサクラソウ属の微妙な違いを楽しみながら、花散歩を続けました。
左:プリムラ・デンティクラータ 右:プリムラ sp
12時半を過ぎた頃バンタンティに到着、ここで昼食を摂ることにしました。
昨日歩いたルートにも同じ名前の村がありましたが、共通する地形的な特徴があるのかもしれません。
ちなみに、デオラリと云う地名が数か所にありますが、これは峠を意味するのだそうです。
バンタンティでは、昨日から顔馴染みとなった韓国人女性の金さんが、一羽の鶏をつぶし豪華な昼食を楽しんでいました。
日本円で2~3千円程度らしいので、特に高価なわけではありませんが、400円前後で普通に食事ができますから、トレッキング中の昼食としては豪華なものです。
私や大阪から来た学生達を手招きして、食べろ、食べろと盛んに勧めます。
金さんは、同年代の韓国人男性とポーターの三人グループでしたが、私と同じ63歳だということを、この時知りました。
20代の頃に、沖縄で魚関連の仕事をしていたそうで、日本語が少し話せます。
しかし英語がダメで、他のトレッカー達と全くコミュニケートが取れていない様子でした。
この後も数日間、私と同じルートをトレッキングしていましたが、とても還暦を過ぎているようには見えません。
韓国の金さんは勿論、トレッキング中に行き交うトレッカーは、お互い「ナマステ」と声を掛け合って挨拶を交わします。
日本人はもとより、オランダやオーストラリア、ドイツのトレッカー達とも顔馴染みになりました。
他のグループを案内するネパール人ガイドやポーターとも親しくなり、一人旅とは思えない道行が続きました。
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