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暗い谷

2014-05-21 20:50:07 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 8時頃、アンナプルナベースキャンプ(以下ABC)を目指しデオラリを出発しました

 

 目の前に佇む、4000メートルを超える、頂きの尖った無名峰は雪を被り、雲が空に広がっていました。

 

 午後から天気が崩れる可能性は大です。

 

 早目の勝負が必要と考えました。

 

 

 歩き始めるとすぐに、下山して来たポーター達とすれ違いました。

 

 彼らはスニーカーのような質素な靴で雪道を歩いています。

 

 足が冷たくないのでしょうか。

 

 

 アンナプルナ内院の、雪解け水を集めた川に、鉄製の簡素な橋が渡っていました。

 

 

 モディ・コーラ(モディ川)の両岸には20センチ程の新雪が積もっています。

 

 空は雲に覆われ、暗い谷が上流へと続いていました。

 

 

 もう一度対岸へと、凍えそうな沢水の上に渡された、すのこ状の橋を渡ります。

 

 

  大丈夫とは思いますが、落ちれば水は、めちゃくちゃに冷たそうです。

 

 

 暫くして振り返ると、岩と雪と空が不思議な調和を感じさせながら、一枚の絵となっていました。

 

 雪中を流れる青緑色の水面に、神々の姿が映し出されているような気がします。

 

 

 谷の先にはモノトーンの世界が広がっていました。

 

 

 ABCへは一本道です。

 

 多くの登山者に踏み固められた雪道を、順調なペースで登り続けました。

 

 

 一歩ずつ高度を上げて行くと、両側に黒い岩峰が迫り、その先に、雪化粧に輝く岩壁が見えてきます。

 

 何だか、ヒマラヤの未踏峰に挑戦しているような気分になってきました。

  

 

 

ヒマラヤ一人歩きの危険性

 

 

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