方南第一橋から下流を見ると、左手の川の中に赤いフェンス状のものが見えました。
神田川が増水した時に水を取り込む「神田川取水施設」です。
その先で神田川は緩く左へカーブします。
そしてカーブの先で川は、都道の環状七号線(環七)と交差します。
環七の方南橋の手前に、例によって「神田川流域案内板」が掲げられていました。
戦後、この地域の人口増加によって、雨水を保水・浸透していた田畑や湿地が宅地に変わり、降雨時に雨水が急激に川へ流入し都市型水害が頻発するようになりました。
そこで、環七の地下に内径12.5mのトンネル調節池を作り、浸水被害を大きく減少させたそうです。
そして将来的に、石神井川や目黒川など10河川の増水に対応しながら、この環七の地下トンネルを南下させて東京湾につなげ、延長30㎞の巨大な地下放水路とする「環七地下河川」が構想されているそうです。
ん~ 何とも話がでかい!
この辺りは、冬になるとオナガガモ、ドジョウ、オオカナダモ、ヘクソカズラなどが見られると記されていますが、数多くの野草の中からヘクソカズラを取り上げた理由は不明です。
片側3車線の環七に架かる、方南橋の長さは11メートル、幅は25メートルですから、環八の佃橋同様、その外見は橋と言うよりコンクリートカバーです。
川を横切る環七はビルの壁に囲まれ、川の周囲に都会の景観が広がります。
とは言っても、幹線道路から少し離れると、住宅指定地域が広がり、建築物の高さが規定されますので、川沿いの景色にそれ程の変化はありません。
方南橋を越えるとすぐに、上水橋が現れます。
この橋は1965年の完成です。
この川が神田上水から神田川と名を変えたのが1965年ですから、完成前に橋の名は決まっていた筈で、上水は神田上水を意味すると思います。
橋の袂に枝を広げるクスノキの幹の太さが、この橋を渡る道の古さを物語ります。
川にカモの姿を見かけました。
この季節に姿を見せるのは殆どがカルガモです。
神田川の水は、まだ綺麗ですが、川底の泥が都市を流れる川を感じさせます。
下流に見えるのは、たつみ橋です。
この橋を過ぎると、神田川は杉並区に別れを告げます。
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