Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

ブラウン運動

2010-10-07 | Soul
 こんにちは、車 栗子(名字を幼児っぽく読むとフランス風になります)です。
もう今シーズンは栗ご飯召し上がりましたか。
何となく、周りでは男性よりは女性の方が好きな方が多いような印象があります。

ところでイタリアで栗の実はカスターニャ、茶色はマッローネやカスターノと言うそうですね。



中学校の頃だったか理科の時間にブラウン運動というのを習いましたが、名前以外何だったかよく思い出せないものの一つです。
ここまで下書きしておいたら、ノーベル賞受賞のニュースが入ってきました。
でも、これでは有機化学のクロスカップリング反応は解からないか。

私が作る画像を構成するアイテムには、比較的茶が多いかもしれません。
今回の三日分は意識的に茶を使いましたが、上記のように一般的なイメージの茶や栗色等など、人生だけでなく茶も色々あります。
この三回分にはめずらしくスウェード靴が出て来ませんが、最近気になっている茶はタバコ・ブラウン。
色が気になるだけなら、値上げ対象にされる事もないでしょう。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

周辺の甘き香り

2010-10-06 | Soul
 先週の土曜日から近所の金木犀が一斉にほころび始めました。
特徴的な甘い匂いが辺りに漂います。子供の頃は今より嗅覚が冴えていたのか、その香りが強過ぎてこの時期はちょっと苦手でした。
いつから好ましいと感じたのか思い出せませんが、季節を感じさせる事の一つです。



甘い香りと言えば「成功」ですが、我が家では最近「小豆」でした。
新物の豆が出回っているので、やわらかく煮て数回楽しみました。
外でいただくドルチェ等はもちろん、家で作る菓子も楽しみますが、小豆のシンプルな味わいには何だかほっとするものがあります。
これも昔は感じなかった事で、いつから好むようになったのか思い出せません。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昨日の話から

2010-09-28 | Soul
 思わず暖かくして行こうと思うくらい朝方冷えています。
春先に寒さが長引いて春らしい陽気がないまま夏へ突入したみたいに、秋がほとんどなくて冬に突入なんてことのない事を祈るばかりです。

同じ兄弟でも暑さに弱いとかで、今年の夏はまいったなんていう電話がありました。
でもこの様子では、先日までの暑さもあと一週間くらいしたら思い出せないかも知れません。



昨日辻さんのシャツの話を書き写していたら思い出しましたが、2000年くらいの事だったと思います。
あるイタリアのシャツ・メーカーが、ネックの前側を数ミリ上げて後ろを逆に数ミリ下げた商品を作り、新作だと言っていたシーズンがありました。
それは、仮に首が後ろに反った人がいたら合うかも知れませんが、辻さんの話を引くまでもなく一般的な方には不自然な構造に思えます。
顔見知りのイタリア人商店主にその話をすると、「新しい」といって変なものが出る時があるからと慣れた様子で、でも解かっている店は買わないと笑っていました。
ところが身近に新し物好きという人がいて、一年後にはわざわざそれをなぞった品を作っていました。言われないと解からないくらいのマイナー・チェンジだったかも知れませんが、やはり具合が悪かったのかいつの間にか元に戻したようです。

かと言って、最近よくニュースで見掛ける政治家みたいにサイズ自体が緩すぎて、シャツのネックの位置が下がって首が剥き出しになり、だらしなく見えるのは勿論いただけません。

ここまで書いたら、何だか話が以前書いたものと重複してるような感じがしてきました。
その際は、ご容赦ください。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Veni, vidi, vici.

2010-09-25 | Soul
 今年最後の30℃越えだったと思われる日、誘っていただいて国立西洋美術館にカポディモンテ美術館展を観に行ってきました。白井さんにカポディモンテって何と聞かれましたが、解からず後で解説をみると「カポ・ディ・モンテ」でそのまま山の上の意味でした。
パルミジャニーノという画家が描いた一つが、学校の同級生で栂池に嫁した金子さんにちょっと似ていたので、元気かなとか関係ないことを思い出しているうちに観終わってしまいました。



初めてナポリに行った時、カポディモンテ焼きという磁器を捜したことがあります。
本来の目的の合間に、ついでに捜しているようでは良い物には巡り合わないどころか、扱っている所を捜すことさえ大変でした。
これに懲りて、以後余分な用事をなるたけ組み込まないよう気をつけ、カエサルの「veni, vidi, vici」ではありませんが「来た・観た・買った」に専念したかというとそうでもなく、結構余計なことを楽しんでいたのかも知れません。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベルナール・ビュッフェ

2010-09-15 | Soul
 先週末は久々に宴会。半年とか一年振りに会う人同士もいてちょっと硬い話から始まりましたが、富士登山など皆さんが夏休みの話を聞かせてくれました。
突然ロシアのおばちゃまが、日頃から喋りがゆったりしたパリの王子に「あなた早くしゃべることはできるの?」と他人とは違う着眼点の突っ込みを入れた後は、戦場カメラマン渡部陽一さんの喋りを真似したり、グンちゃんの里帰りネタで盛り上がってあっと言う間の四時間でした。

今日の一皿は、その渡部さんに因んでシル・ジョンソンの危なそうな絵柄の一枚。
そう言えば始まる前久々に吉水君と中華に寄り、そこで既にお腹いっぱい。これも危険でした。



この三日間は目先を変えて上段はいつも通りで、下段はベルナール・ビュッフェの自動車の画集から取りました。
ビュッフェと言えば、大阪にかなり大きな闘牛士の画を飾ったレストランがあります。
自分は行く機会が中々ないから良かったら一度寄ってみて、と白井さんに言われていたので或る時京都から出掛けました。
その日たまたま隣席になったのが韓国の夫婦で、飲食関係だったらしく、料理が出て来る度にかなり熱心にカメラに収めたりメモしたりしていました。そんなどうでもよい事は憶えているのに、余計な事に気を取られたせいか肝心の料理の事はどうも思い出せません。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恋愛の本場

2010-09-14 | Soul
 朝の番組で、仏大統領夫人のカーラ・ブルーニについて暴露本が出ると言っていました。
以前ミッテランに隠し子がいたとかいないとか、フランスには恋愛スキャンダルはあるとかないとか話題になったことがありました。総じて他所より騒がれなさそうです。
すぐ隣のイギリスでは、ネタがない時には王室自ら提供するくらいゴシップ好きと言われるのに、正反対なようにも見えます。



「恋愛の本場」という言い方をたまに家でして笑われますが、だいたいはパリを中心としたフランスを勝手にそう呼んでいて、その時々で他にも使えます。
例えば今回の大統領夫妻それぞれに相手がいたという報道を聞いた家内が、「どうして?」と聴いてくると、「恋愛の本場だから」という以外に答えようがない時に便利です。

いつから使っていたか遡ってみると、出所は皆さん良くご存知のビリー・ワイルダーの映画「昼下がりの情事」を観てからだったと思います。

冒頭に、「パリはN.Yや東京等と同じくただの大都市だが、愛の交歓においては質はともかく量において他の追随をゆるさない」というモーリス・シュバリエのナレーション。
妻の不貞を銃で清算しに行った男を止めてもらおうと警察に電話したA・ヘプバーンが、逆に警官から「パリには7千軒のホテル、22万の部屋、そしてこんな夜には4万件の不倫が進行中で取り合ってられない」と断られる場面など、パリ=恋愛の本場という図式が出来上がりました。

その後耳に入る情報もその路線を裏切るものでなく、日常茶飯で誰も驚かなかったという昔の大統領の話も、年間のなんだらの回数もちろん世界の上位という統計も、パリに住む日本人が見聞きする情報も、今回の話に付随する一つ一つも皆「恋愛の本場」ならではと言えるかも知れません。



今日の一枚は、ネヴィル・ブラザースのライブ盤。これを聴いたあと、来日の度に聴きに行きました。単独でも、以前書いたようにドクター・ジョンと一緒でも、この時代バンドも纏まって最高の聴きものでした。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一勝九敗

2010-09-09 | Soul
 日頃話のネタに窮しているので、ここぞとばかり夏休みネタに跳び付いてしまいました。
でも一番休みらしく感じたのは、何故か帰って来てから取り掛かった大掃除かも知れません。
少し前に断捨離という言葉を何度か耳にしました。どの字も同じような方向を向いているので、未練を断ち切ってさっぱり捨てる事を言ってるようです。

よーし捨てまくるぞと言っていたら、妻が前日にシュレッダーを買って来ました。
「?」確かに便利なようだが、ゴミの代わりに新たなマシーンが。



先週旅行先での話を書いている最中、他の件で突然食のプロからメールをいただき、恥ずかしい思いをしました。
でも、恥ずかしついでに書いておこうと思ったのは、初めての店に毎回何軒か行ってみますが、懲りずに返り討ちに合い続けていることです。

今回はあちらに着いてから評判がいいという店に予約がとれたので、最終日に出掛けました。
入った瞬間に何か違和感を感じましたが、どうやら評判というのは二十代くらいの人に人気だったみたいで、それに応じた内容です。前回まで書いた店が成人なら、高校一年くらいか。勘が鈍っているんですね。

服とちがって目で選べないので、やはり飲んだり食べたりしないと味までは解かりません。
日頃飲む物とかでも、あえて美味しいと分かっている物以外を試したくなります。
たいていは思ったほどでなく、一年のうち半分くらいは失敗しているかも知れません。

以前、夫婦で散歩していた大きな通りにあるいくつかの気になる店を、二年くらいかけて色々試しました。和洋中様々なタイプの料理ですが、残念ながらもう一度行きたい所はありませんでした。
最高なのは、店の夫婦が喧嘩している所へ入った時です。何てったって思い出に残ります。
そう考えると、旅先だけでなく日頃から失敗しまくってました。

オーティス・ラッシュは恋愛はギャンブルと歌いましたが、我が家でのそれは店選びのようです。
でも大丈夫ですよー、もちろん人が来てくれた時は堅いとこを選んでます。



Todai-ji, Nara
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吾唯足知(ワレタダタルヲシル)

2010-09-08 | Soul
 夏至には七時頃だった日没が早くも一時間ほど短くなり、虫のすだく音も秋らしくなって来ました。
寂しいですねと言いたいところですが、今年ばかりは「いい加減にしろ」とか黄門さまの「もういいでしょう」という声が聞こえて来そうなので、あまり声高に言えません。
気の早いクラレンス・カーターは暖かそうなニット。夏が暑いと、冬は寒いなんて言いますからね。(逆も言うので、そうなるとそのサイクルは何処で切れるのでしょうか)



さて散々苦しい思いまでして食べて、何かの役に立つとか意味があるとかいう事はもちろん全くありません。
家に着き、簡素な夕飯の支度をし、食後にお茶を飲みながらお約束どおり「あー、やっぱり家が一番」なんて間抜けな事を言って、だったら家にいろって感じでしょうか。

国内でも日常から切り離された土地では、郷に入りては.....に従っていると何だか外国にいるような気分がします。
同様に人に接するのも、言葉は通じますが外国人に接するような気がする瞬間が間々あります。
顔も名前も知られている人に、半年ぶりに会って挨拶したり、その間あった出来事を聞かしてくれるのさえ異国の出来事みたいです。

でも例えば、訪れた日には予約だけでたいてい満席で、後のお客さんを断らざるを得ないほど盛況だったりする店も、或る日自分達以外誰もいない状況に偶然遭遇して、当然とはいえ待つ商売の不確実さを垣間見たりするのも、不思議な心地がします。

そんなこんなで、苦しいほど食べたり世の儚さを思ったりして、下のつくばいに印されたような事を思うのかも知れません。うーん、これもちょっと苦しいか。

増井和子さんという人が「パリの味」という著書のなかで、
「いまフランスで最もフランスらしいもの、と問われたら、料理だと答える。料理は手仕事なの。その手仕事が作り出す人数分の料理しか、この世には存在しない。」と書きました。
何処かで聞いたように思ったら、イタリアの仕立て屋さんの「我々の仕事は主治医に似ているかも知れません、さすがに内臓までは診ませんが」という言葉を思い出しました。

それらは、本当には理解していない人が押し付けるワン・トゥー・ワン・マーケティングより、血の通ったより親密な関係の構築について具体的なイメージを伝えます。

先ほどの本の中で増井さんは、
「同じメニューから自分が食べたいものを、オードブル、アントレ、チーズ、デザートと選んで自分の献立を作るわけです。所詮は食べたいものを食べればよいわけながら、洋服でいう着こなしのようなようなところが、どうも、あります。料理人にしてみれば、その日の持ち材料いっぱいで店を張っているわけですから、ワイシャツ、ネクタイ、背広と組み合わせ良く選んでもらえれば、うれしいでしょう。注文をうける人も、この趣味のよさでは手ごわいと、はりきるでしょう。」
と懇切に書いてくれています。


(つくばいの画像下の英文解説は龍安寺のパンフレットから)



Ryoan-ji, Kyoto

Tsukubai, the stone-wash basin for the tea room, has a unique inscription, “I learn only to be contented.” He who learns only to be contented is spiritually rich, while the one who does not learn to be contented is spiritually poor even if he is materially wealthy. This concept is important in the Zen philosophy.

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二日目

2010-09-03 | Soul
 一昨日までまだ入道雲があったはずなのに、今日はハケで掃いたようなのや鱗だか鰯だかというような雲にすっかり変わっていました。風にも日没の気配にも秋が近づくのを感じます。  

夏休み二日目は奈良の三輪にある大神神社(おおみわ)から、山の辺の道と呼ばれる古道のもう一方の端にあたる石上神社(いそのかみ)と両方とも初めて訪れるところです。

今回京都や奈良の市街地では一番多かったのが、何故かスペイン人。間が空いて次にフランス、イタリア、ドイツと続きます。もちろん中国からの観光客も多いですが、場所によっては圧倒的にそれら外国の方々がほとんどという所もありました。
でも、さすがに奈良のこの辺りでは遭遇しません。
この日、帰りの最寄り駅に着く寸前に夕立に見舞われ、危うくずぶ濡れになるところでした。



六時過ぎにはホテルへ戻り、夜は十年くらい行っているイタリア料理店へ。
食欲を喚起してくれそうな夏野菜のサラダなど軽い前菜から始まりましたが、手打ちのタリアテッレ、鶏、牛のタリアータへ進む頃にはまたしても腹八分の目盛りを振り切っていました。もちろん最後まで辿り着きます。
アリァニコとメルローという馴染みのない組み合わせの一杯を試したり、すっかり出来上がって店をあとにしました。

LPジャケットに書いてあるような達成感が.....。



Isonokami-jinjya, Nara
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

C. L. Blast + Cesare Attolini

2010-08-21 | Soul
 この暑いさなか、店頭ではそろそろ秋物を着るツワモノもいるみたいで体調に気をつけて下さいね。
ふと考えると、季節を先取りしてデモンストレーションしてるのはイタリアで見た記憶がありませんが、盲点で尋ねた事もありませんでした。
何か日本的な運動部のノリみたいなのが作用してか、九月からツィードのスーツ着て電車で乗り合わせた人を驚かすだけでなく、嫌がられるという人も以前はいました。
真夏でも乾燥していて日陰は涼しく夜は寒いというような気候でならまだしも、今の陽気では一つ間違うと救急車のお世話になりかねません。

でも次のシーズンの物を一度着てしまうと、不思議と後戻り出来ないのも事実です。 



今日の一皿は以前取り上げたマッキンリー・ミッチェルを聴いていた頃、こちらもよく聴いた一枚です。両方とも芽瑠璃堂に二束三文で積んでありました。
好対照なノリの二人ですがそれぞれに良いところがあって、こちらは中身のある軽さとでもいいましょうか。



製品の質に反してどうしようもないコーディネイトのブローシャーを作るアットリーニの今秋冬は、「Cinema Mon Amour」というタイトルで古今の映画が取り上げられています。
チャプリン、バスター・キートン、グレゴリー・ペック、ポール・ニューマンからアル・パチーノ、デニーロ、ダスティン・ホフマン。女優はマリリン・モンロー、オードリー・ヘップバーン、グレース・ケリー、バルドー。イタリア代表としてヴィットーリオ・デ・シーカ、アンナ・マニャーニ、マストロヤンニ、ソフィア・ローレンそして喜劇役者トト。
使われた画がお洒落とはほとんど関係ない所も、鷹揚な感じがしていいですね。
牧島さんに折角いただいたので取り上げてみました。






Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Otis Redding + コンプライアンス + 稲盛和夫さん

2010-08-19 | Soul
 今日の画像はちょっと見スクリーミン・ジェイ・ホーキンスみたいな顔にみえますが、オーティスですね。妙な色合いのヨーロッパ盤だったので買ってあったのかも知れません。
意外にもオーティス・レディングは今回初めての登場ですが、今迄画像に取り上げた人々の盤でバックにMG'sが絡んでいたものは相当数に上りそうです。先日のロッド・スチュワートでさえそうなんすから。



暑さも一段と凶暴になって手に負えません。そこで人から聴いた汗のひく話を。

ちょっと昼行燈系にも見える人がいましたが、職場で背任行為を見つけてしまったそうです。
その同僚を諌めましたが改まる様子も見えず、仕方なく然るべき人に相談もしましたがすぐに何か策を講じた風もありません。
そうこうする内に、逆に不正を見つけた方に何故か排除しようとする圧力が働き、しだいに居たたまれなくなったとのこと。

隠蔽体質なのかきちんとした対応が出来ない会社には思い残す事もなく、クリエイティヴィティ等期待するものも既になかったので、期日には退社してしまいました。
永年築き上げた人間関係など未練が残る部分もあったそうですが、正されない理不尽から解放されてホッとしたのも事実だそうです。
それから一年以上経ってようやく事件が明るみに出ると、取引先への被害総額は罪に問われた人の年収の何倍も大きなものに膨らんでいたという事です。

怖いデスネ、こわいデスネ、ヒッチコック得意の巻き込まれ型ですネー。
と言う訳で結婚式の祝辞じゃありませんが、人生に三つあるという坂の内の「まさか」に或る日突然巻き込まれていくという話でした。あら、三つはフクロでしたか?

類型的なこうした事件から今更何か学ぶべきものがあるのか、別段結論もなく終わろうと思ったら突然思い出したのが稲盛和夫さんの本です。

たしか実学というタイトルでしたが、その本では会社運営について語る中で、社員に罪を犯させないようなシステムを構築することが如何に大切か、繰り返し繰り返し語られていたのが印象的でした。
十年以上前の事なので今読めば違っているかも知れませんが、稲盛さんでさえそうした基本的な所に心を砕いて、社員を守ろうとしていた事に親近感も覚えました。それでも網の目をくぐり抜けようという御仁はまさかいなかったかな.....

既に何年も前から様々なコンプライアンスについて喧しいですが、どんなにコンプライアンス110番や外部監査を充実させても、各々の現場レベルで具体的に考え抜かれた安全弁が機能しないと、罪を犯そうとする個人を事前に救えないように思います。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Cover Girl directed by Charles Vidor

2010-08-18 | Soul
 リタ・ヘイワースとジーン・ケリーの「カバー・ガール」は、映りの良いビデオが以前からあったので何度か観ています。あまりにMGMのミュージカル作品が有名なので、その後撮った作品のようにずっと思っていましたが、話の設定と同じく大戦中の1944年の作品でした。

ジーン・ケリーは、'50年代のMGMでアニメの主人公と踊るなどCGのない時代に様々な工夫を試みていますが、既にこの'40年代の作品の中で、「ウィンドウに映る自分と踊る」というイメージを視覚化しています。





リタ・ヘイワースは、この作品の前に同じコロンビア映画でアステアと二度共演しています。
その二作と違ってこの作品は眩しいくらいの総天然色。あまりに綺麗なので、ヒットしなかったから傷んでないのが残ってたとも言われる、エルンスト・ルビッチの「天国は待ってくれる」を思い出しました。

雑誌社のオーナーを演じる痩身のオットー・クルーガーのスタイルはなかなか雰囲気があって、シニアの方々には参考になりそうです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Otis Clay

2010-08-11 | Soul
 先日取り上げたSpencer WigginsのFame録音を収めたFeed the Flameに懐かしい「Holding on to a dying love」を見つけた時、ちょっと意外な感じもしたのですが、昔その曲を聴いていたのが画像の盤です。
来日した時のライブでももちろん歌っていました。

現在療養中の桑田さんが、昔この盤のタイトル曲を歌っていました。その出所は多分これをカバーしたボブ・シーガーのかも知れませんが、礼を返してオーティス・クレイはご存知のようにエリーを歌いました。
私の周りにも寅さんファンが多いので、桑田さんには早くよくなって頂きたいですね。



二転三転していた夏休みの予定がようやく固まりました。
皆さまには、今週から夏休みという方も多くていらっしゃるかと思います。
休みの時期がずれている私が誰もいない虚空へ向かってこんな事書いていると、俊寛が沖へ向かって叫んでいる図とダブります。

なんて書いていたら、TV朝日で富川アナウンサーが顔に雨の礫を受けながら現地から台風のレポートを送っています。最近あちらこちらに行かされる役みたいですが、いつもながらそんな画が必要なのかと不思議です。どこかの局で犠牲者が出なければやめないかもねと夫婦で言ってます。とりあえずガンバレとつぶやいてみました。

そういえば、あることないことではありませんが書いた相手の方から続けてコメントいただき恐縮です。
この次はサニー・ボーイかアニェッリか。ちょっと無理ですね。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マリリン・モンローです。

2010-08-10 | Soul
 昨晩、七つの趣味を持つ男・牧島さんからブログ見ましたとメールいただいて、コメントも書いたからとありました。
普段、温故知新からか昔の人について書くことが多いので、ご本人からコメントが帰って来るのは新鮮な感覚です。
例えばG・クーパーやアステア、ローレンス・フェロウズといった人からリアクションはあり得ないのに、或る日「こんばんは、タワラ・コータローです」ってコメントが入っているような。



昔のワイド・ショーで事件解決の為に霊媒師のような人の口をかりて、亡くなった方の見たものを語らせるというコーナーがあったそうです。

ある日のそのコーナーで、本題の事件について尋ねたものの早めに終わってしまい、折角だから霊媒師に他の人を呼んでもらおうという想定外の展開になり、時代が時代なのでスタジオにいた人が「マリリン・モンロー」とリクエストしてしまいました。
霊媒師がいつもどおり苦悶の表情をうかべ何やら唱えると、しばらくして「わっ、わしじゃ。マリリン・モンローです。」と折り目正しく名乗ったそうです。
この話はタケシさんもTVで昔よく笑い話にして、伝説化されています。

先ほどの話ではありませんが、自分が取り上げたような人々について聴いてみたい事は山ほどあって、それを少しでも埋めるために関連した本を読むのかも知れません。

画像の盤は1976年ドロシー・ムーアの「Misty Blue」。


Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牧島さん

2010-08-09 | Soul
 週末はお祭りで、金曜日から金髪先生が本牧神社でヤキソバを担当してると聞き夫婦で行ってみると、早過ぎたせいか先生はワンカップ片手に大音量のアバで踊ってました。

土曜日には若井さんがヴィンテージの靴を見に行きませんかと誘ってくれたので、ナプレでピッツァ・マルゲリータを食べてぶらぶら寄り道した後、九十年前からこっちに作られたAldenを見せてもらって来ました。夜は横浜で会食。



七時半に牧島さん、白井さん、若井さんとオープン四カ月目に入ったトラットリアへ。
最初の話題は「古今東西ひどい目にあった自慢」。人生の先輩お二人を差し置いて若井さんが堂々優勝したので、御褒美は届いたばかりという旧地中海仕立服社の秋冬ブローシャー。その後は、アパレルの大先輩の胸をお借りして、色々可笑しな話で盛り上がりました。

服の話になると、他では必要な前段階の説明がいらないので面白いエッセンスだけの話ができて、密度の濃い楽しい一時です。
白井さんは短いヴァカンツァの後で何時にも増して快調ですが、二人して出て来ない固有名詞があって歯がゆい思いをしました。

牧島さんは普段から几帳面なお仕事振りと、細かい配慮で気遣っていただいてます。
昔、ちょっとした予算で何か買い物したい日に牧島さんの所を訪ね一通り見せてもらうと、こちらの顔つきから目ぼしい物がないと察して「ときには無理に買い物しなくてもいいんでは」と、他で聞けないような一言をさらっと言ってくれます。
緩急を心得て店の信用を高め、多くの方々に信頼される接客のプロです。

仕事同様豊かな趣味を突きつめて、年中行事のように聴く音楽があると聞いていたのでご本人に確認すると
「元旦の朝はイエス、海洋地形学の物語一曲目の神の啓示、春一番が吹いた日には吉田拓郎の『元気です』。独り静かに人生を考えるBGMはピンク・フロイドのライブ・アット・ポンペイ。雪降った朝に聴くのはキャメルのヌード、落ち込んだ気分をこれ以上はない気分に落ち込ませるのはキース・ジャレットのケルン・コンサートでした。気分をアゲアゲにするのはスティーヴ・ウィンウッドのクロニクルズ。イェー」
と深いものも混じるご陽気な回答。

お店にいらっしゃらなくなると、寂しがる方々がさぞ多い事でしょう。



画像のCDケースは、楽屋におけるテンプス。

Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする