週に三度も四度も顔を見せていた、さすらいのギャンブラー・シマホさんがめずらしく来ないと思ったら、三日振りに顔を見せました。
何処かでスッていたんですか?とからかうと、相好をくずしてテレくさいような嬉しいような表情を見せます。
その最中には脳内に快楽物質が分泌されるそうなので、好きな人はスッてさえ楽しいのかと思ってしまいます。
その日、何処か「遠くに行くから、もうしばらくは来れない」と言います。
初めて誘われ出かけると、シマホさんの人生をダイジェストで聴かせてくれたので、一夜のうちにすっかり詳しくなりました。
だからって、何かの役に立つようなことは全くありません。
何より本人の言うとおり、ギャンブルと女性の二本立てだったことだけはよく分かりました。
脱サラしたシマホさんは、一時150台の自動販売機を所有していたそうです。
猫にカツブシと申しますか、日々入る現金を握りしめて、毎日のようにどこかで開催されるギャンブルにつぎ込むと、さすがに四年後にはツマってしまいました。
「その頃は金勘定が仕事だった」というくらい、運動もしないで贅沢な食生活をおくっていたら、急激に太って患った挙句、しまいには胃をほとんど切りました。
スリムなところしか知りませんが、90キロ近くあったそうです。
小金も胃も失った高額納税者シマホさんは、それでもエネルギッシュに御婦人を追いかけ廻し、50代後半の今日に至るそうです。
そういうタイプの人によく見られるように、アルコールはあまり飲みません。
喋るのと食べるのに忙しいので、飲んでるヒマなんてないくらいです。
藤沢周平さんの書く市井の悪党みたいな風貌のシマホさんは、マゲをのせたらさぞ似会うだろうと思います。
数か月前初めて会った時は強面でしたが、今ではすっかりいい味のおじさんとなり、サンテグジュペリがキツネと星の王子さまに仮託して書いたように、馴染んだ人たちをすこし寂しがらせることでしょう。
好きだなぁ、で思い出しましたが、
先月だったか、久しぶりに「ホントに好きなんだね」と言われました。
たまにそういう事がないわけではありません。
しかし私の周りには、そうじゃない本当に好きな方々が何人かいらっしゃいますので、私自身はそう感じたことは一度もないんですよ、ホント。
何処かでスッていたんですか?とからかうと、相好をくずしてテレくさいような嬉しいような表情を見せます。
その最中には脳内に快楽物質が分泌されるそうなので、好きな人はスッてさえ楽しいのかと思ってしまいます。
その日、何処か「遠くに行くから、もうしばらくは来れない」と言います。
初めて誘われ出かけると、シマホさんの人生をダイジェストで聴かせてくれたので、一夜のうちにすっかり詳しくなりました。
だからって、何かの役に立つようなことは全くありません。
何より本人の言うとおり、ギャンブルと女性の二本立てだったことだけはよく分かりました。
脱サラしたシマホさんは、一時150台の自動販売機を所有していたそうです。
猫にカツブシと申しますか、日々入る現金を握りしめて、毎日のようにどこかで開催されるギャンブルにつぎ込むと、さすがに四年後にはツマってしまいました。
「その頃は金勘定が仕事だった」というくらい、運動もしないで贅沢な食生活をおくっていたら、急激に太って患った挙句、しまいには胃をほとんど切りました。
スリムなところしか知りませんが、90キロ近くあったそうです。
小金も胃も失った高額納税者シマホさんは、それでもエネルギッシュに御婦人を追いかけ廻し、50代後半の今日に至るそうです。
そういうタイプの人によく見られるように、アルコールはあまり飲みません。
喋るのと食べるのに忙しいので、飲んでるヒマなんてないくらいです。
藤沢周平さんの書く市井の悪党みたいな風貌のシマホさんは、マゲをのせたらさぞ似会うだろうと思います。
数か月前初めて会った時は強面でしたが、今ではすっかりいい味のおじさんとなり、サンテグジュペリがキツネと星の王子さまに仮託して書いたように、馴染んだ人たちをすこし寂しがらせることでしょう。
好きだなぁ、で思い出しましたが、
先月だったか、久しぶりに「ホントに好きなんだね」と言われました。
たまにそういう事がないわけではありません。
しかし私の周りには、そうじゃない本当に好きな方々が何人かいらっしゃいますので、私自身はそう感じたことは一度もないんですよ、ホント。