◇考えを握ると慢が立つ◇
このようなことは、言ってもなかなか伝われないというか、しょうが無いことなのですが、一応書いておこうと思います。
煩悩と呼ばれるものにはいくつかの要素がありますが、「慢」という煩悩は、苦に対する煩悩の次に根深いものなのではないかと思います。
「慢」とは、自慢の慢であり、自慢するような衝動や心の働きです。
優越感等も慢に含まれます。
どうしてそのような「慢」という煩悩が起こるのかと言いますと、それは何かの考えを掴んでいるからなのです。
本人が何か「これだ!」とか「こうだ!」という考えを握ると、必ず慢が起こります。
そして、「やったぞ」というような気持ちが起こるとともに、その握り締めた考えを外に向けて主張したくなります。
実際に主張が出て来なくとも、内面では「自分はそれを持っている」とか「自分は分かっている」等の気持ちが起こり、仮にそれを表に出さないように控えていても、しこった慢の雰囲気が醸し出されてしまいます。
(こんなことを書くと、お前(慧空)こそ、慢のニオイがぷんぷんするぞと言われそうですが、(^o^))
典型的な例として、幸せを感じている人や、充実感を感じている人は、ほぼ間違い無くそれなりの考えを握り締め、強い慢が立っています。
そして、そのような人は自分の得ているものを他に自慢しようとしますし、それにしがみつこうとします。
しがみつけばしがみつくほど、迷いは深まります。
では、苦しんでいる人は慢が起こっていないとかと言うと、そうではありません。
苦しんでいる人の多くは、その苦しみの原因である何か考えを握り締めています。
この場合の苦しみは、優越感等の反対である劣等感、欠乏感や絶望感を伴っていますが、これも慢の産物なのです。
おそらく、この文章を読まれている方の多くは、自分には当たらないと思っておられるのではないかと思います。
しかし、何かの考えを握り締め、慢が立っている人は、自分が考えを握っていることはなかなか分かりませんし、ましてや自分の慢に気づくことは殆どありません。
考えを握り締めるということは、人をそのように盲目にするのです。
どうか賢明な方は、自覚の観点から、ご自身のことを改めてよく観て頂きたいと思います。
◇「私」に意識を向ける自覚についてのご紹介は、例えばこの文章をお読みください(「自覚を始められる方へ」)。
◇セッションのご案内はこちらです。
※次回の講話セッション、個人セッションは7月31日(金)です(上のリンクを参照ください)
コメント大歓迎です。気軽にお書きください。
読んで頂いてありがとうございました。
哲学・思想 ブログランキングへ
このようなことは、言ってもなかなか伝われないというか、しょうが無いことなのですが、一応書いておこうと思います。
煩悩と呼ばれるものにはいくつかの要素がありますが、「慢」という煩悩は、苦に対する煩悩の次に根深いものなのではないかと思います。
「慢」とは、自慢の慢であり、自慢するような衝動や心の働きです。
優越感等も慢に含まれます。
どうしてそのような「慢」という煩悩が起こるのかと言いますと、それは何かの考えを掴んでいるからなのです。
本人が何か「これだ!」とか「こうだ!」という考えを握ると、必ず慢が起こります。
そして、「やったぞ」というような気持ちが起こるとともに、その握り締めた考えを外に向けて主張したくなります。
実際に主張が出て来なくとも、内面では「自分はそれを持っている」とか「自分は分かっている」等の気持ちが起こり、仮にそれを表に出さないように控えていても、しこった慢の雰囲気が醸し出されてしまいます。
(こんなことを書くと、お前(慧空)こそ、慢のニオイがぷんぷんするぞと言われそうですが、(^o^))
典型的な例として、幸せを感じている人や、充実感を感じている人は、ほぼ間違い無くそれなりの考えを握り締め、強い慢が立っています。
そして、そのような人は自分の得ているものを他に自慢しようとしますし、それにしがみつこうとします。
しがみつけばしがみつくほど、迷いは深まります。
では、苦しんでいる人は慢が起こっていないとかと言うと、そうではありません。
苦しんでいる人の多くは、その苦しみの原因である何か考えを握り締めています。
この場合の苦しみは、優越感等の反対である劣等感、欠乏感や絶望感を伴っていますが、これも慢の産物なのです。
おそらく、この文章を読まれている方の多くは、自分には当たらないと思っておられるのではないかと思います。
しかし、何かの考えを握り締め、慢が立っている人は、自分が考えを握っていることはなかなか分かりませんし、ましてや自分の慢に気づくことは殆どありません。
考えを握り締めるということは、人をそのように盲目にするのです。
どうか賢明な方は、自覚の観点から、ご自身のことを改めてよく観て頂きたいと思います。
◇「私」に意識を向ける自覚についてのご紹介は、例えばこの文章をお読みください(「自覚を始められる方へ」)。
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