Invaluable experience.
スペインでの調整は2日目。経験も感情の動きもたくさんありすぎてまとめられないですが、私が感じたままに書いてみたいと思います。
昨夜からペップコーチが合流。彼と一緒にチームとしてまた過ごせる時間がはじまりました。彼が私たちに教え、伝えてくれることは沢山あって、元々私たちの中にあった知識もあれば、新しく触れる知識もあります。どちらの内容についても、長年ヨーロッパのSKIMOの第一線で活躍してきた彼から教えを受けられる時間というのは、本当に充実していて自分にも自信を与えてくれます。
日本で自分たちがやってきたことも間違いじゃないんだ、こんな知らなかった技術やトレーニングがあったんだ!日々、そんなことばかりです。英語での彼との日常会話は難しいけれど、SKIMOという共通項なら完璧ではなくても充分にわかりあえているとも感じています。彼との時間は間違いなくチーム全体を高みへと向かわせてくれています。知れば知るほど、その魅力に引き込まれるコーチ。もっと彼からの教えを受けたい、彼のもとでもっと強くなりたいと思いは大きくなっています。
いろいろなギアを貸してもらって雪の上に立てていることには本当に感謝をしています。一方で使い慣れた相性の良いギアが必要なスポーツであることもまた事実。特にトランジットはそれが顕著に出る部分です。出国前、雪が少ない期間を使って徹底的に鍛えてきたトランジット。苦手を少しは得意に変えて勝負してやると意気込んでいた中での現状…。練習してきたトランジットが出来ないことへの焦り、落胆、怒り、悔しみ、出来事への後悔、いろんな感情を感じています。トランジットを失敗する度に何かに押し潰されそうな感覚になりますが、深呼吸をして心を落ち着かせたり、逆に怒りに近い感情を集中力に変えてみようと試したり、いろいろ自分なりにやってみています。
11月のフランス合宿に必死で向き合い、その1ヶ月を転換点に自分のSKIMOをこれまでよりもレベルアップできたと思っています。今日は何気ない会話の中でしたが、私を先細っていくだけの存在ではなく、今も進化できている一人の選手としてチームメイトが扱ってくれたことが素直にうれしかった。年齢を変に意識してるのは実は自分の方なのかなとも。年齢なんて関係なく、自分が自分より強いと感じるチームメイトが近くに居て、彼らと競り合いたい、彼らに追いつきたい、彼らを抜かしたいで良いのかなと。なんだかそんなことを思いました。
スペインワールドカップに向け、私にもチームにも濃い時間が流れています。みんなで目指す方向は同じ、最高のパフォーマンスを目指して、最初のレースまであと2日です。