Suzuka to the world!!

〜鈴鹿の山から世界の山へ〜 山岳スキーレーサー小寺 教夫が送るMountain life のブログです。

Super Devoluy コース下見2日目

2019-01-31 16:18:02 | 2018/2019 ISMF World Cup
昨夜でしょうか、インディビジュアルレースの新しいコースがサイト上で公開になりました。



累積標高差は1790m、ほぼオリジナルルートと同じ規模になりました。



山は相変わらずアバランチリスクの高い状態が継続中で、コース中の危険箇所を発破するダイナマイトの音が朝から山に響き渡ります。



今日はゲレンデを経由して、コースの最高地点となる標高約2400mのエリアへ。



雪に覆われた高地など生物が生きて行くためには何のメリットもない場所だと思いますが、人間というのは世界の隅々まで自分の足で踏まないと気が済まない生き物なんでしょう。



まだ誰もいないゲレンデを汗だくで駆け上がりながら、そんなことを考えてしまいました。



レースの登りのハイライトとなる広大なエリア、今日は誰も下見には入っていません。



今日は高地順応が目的なので、レースの滑降部分の一部、標高約2400mから約2000mまでを滑ったり登ったりで何往復かしました。





今日は時々、雲の切れ間に天を突くマッターホルンが見えました♫マッターホルンが見えたことで、自分が今いる位置がしっかりとヨーロッパの地図の中に落とせました。土曜日はマッターホルンに向かって、できる限りの攻めの滑降をしたいと思います!

今大会と同時開催のフランス国内大会La Grande Traceのイメージビデオです。

https://youtu.be/KQ94f98omA8

みなさん心から山を楽しんでますね♫

Super Devoluy コース下見

2019-01-30 18:47:29 | 2018/2019 ISMF World Cup
フランス南東部、スーパーデボリュイに入って2日目、今日から本格的な下見とトレーニングです。



しかし、朝、目覚めると外は猛吹雪!日本でも冬将軍が暴れている様ですが、時を同じくしてヨーロッパでも大暴れです。





近年は高精度な気象予報とインターネットの普及で、世界中どこでも正確な雪(雨)予報を手にすることができるようになりました。



予報を参考にアパートの部屋で待機していると、予報どおり天気は回復!タイミングを逃さずトレーニング開始。



ドイツ、イタリア、オーストリアの選手も同じタイミングでした。



ドイツの選手はかなり熱心に走り込んでいます。





今大会もインディビジュアルレースは大雪の影響でアバランチリスクが高く、コースは当初の長大なルートから変更になりました。しかし、それでもやはりヨーロッパレベルのコース。



標高1500mをスタート&ゴールとして、



上は標高2500m付近を回ります。岩峰がすごい迫力です。





明日はなるべく、アンドラの経験を活かして標高2000m以上で長く滞在、トレーニングをしようと思います。



パウダーに期待して渡欧してきた訳ではありませんが、オーストリア、アンドラ、フランスと極上のパウダーコンディションに恵まれています♫自然の中でやらせてもらっているスポーツ、コース変更は残念ですが、自然が与えてくれる環境をありがたく受け止めて、レースを楽しみたいと思います!


Tea time with a cute madam♪

2019-01-29 19:11:22 | 2018/2019 ISMF World Cup
連戦と長距離移動で、さすがに少し疲れが出てきました。ワールドカップツアーが始まると、短期間に移動→下見→レース→移動→下見→レースの繰り返し。アスリート全員が消耗と戦っています。



私も今日は朝一番のシャトルバスを見送り、午前中はホテルで休養。昨夜から滞在したVeynesのホテルはさすがフランスな感じでオシャレ。ベッドも広くて回復には最適でした。





おばあちゃんからお孫さんの3世代で経営されているホテル。建物にも歴史があり、アットホームでとても落ち着きました♫



そんな今日は肝心のシャトルバスで問題発生!予定時刻になっても一向にバスが来る気配がありません。



駅員に尋ねてみますが、英語が通じない…



たまたま英語の出来るパリからの旅行者、Ms.Salomonに出会って話を聞くと、次のバスは5時間後の16時半。私が時刻表をチェックし間違えたようです。途方にくれる私を見て、「私も少し時間があるからお茶でもしましょう!」ってその流れでカフェでお茶をご馳走に♫いろいろお話ししたり、ミニフランス語講座を受けたり、結果的に今日はスキーを履かずに良い休養日になりました。



待ちに待ったシャトルバスも、出発15分前にいろいろあってラッキーなヒッチハイクをすることに♪Super Devoluyへ行く若者たちに乗せてもらって無事に到着!



TEAM JAPONがどうやら会場入り一番乗りの様です。





ここもなんだか面白そうな山に囲まれた場所♫心身ともに回復したので、明日からしっかりと下見、トレーニングで山に入ります!

Merci Ms. Salomon.
Merci Les jeunes!!

再びフランスへ

2019-01-28 21:11:54 | 2018/2019 ISMF World Cup
今朝は4時半のアンドラバスで出発。



バス停もないのに、ホテルの近くまで迎えに来てくれました。他の乗客も同じくで、希望の場所でピックアップ。とても便利ですが、よくこちらの居場所がわかるものだと不思議になります。



バスはピレネーの雪道でもハイペースで飛ばして、あっと言う間にフランスのトゥールーズへ。アンドラの街でも感じましたが、みなさん運転がなかなかアグレッシブ!でも一方で、歩行者にはとても優しく必ず最優先♫WRCなどカーラリーが盛んな土地柄、メリハリを持って運転しているのでしょうか(笑)



トゥールーズからはマルセイユを経由して、鉄道を乗り継ぎVeynes Devoluyまでやってきました。地中海に面するマルセイユの暖かい日差しには、スキー道具がちょっと不似合い。



そんなマルセイユからの3時間にわたる各駅停車の旅がなかなかにハードでした。そんな末に降り立ったVeynes Devoluy。





これまで2戦のどの街よりも静かな街です。明日は駅からシャトルバスで、ワールドカップ第3戦の舞台、Le Devoluyへと入ります!

2018/2019 WC Font Blanca VERTICAL Race

2019-01-27 19:21:08 | 2018/2019 ISMF World Cup
今日は曇り予報でしたが、好転して空は
晴れ!ピレネー山脈から陽が登りました♫



ワールドカップ第2戦Font Blancaは2日目最終日、バーティカルレースでした。





早朝からたくさんの地元スタッフが会場を準備してくれています。世界中どこへ行っても、こういったスタッフの協力が大会運営を支えてくれています。本当に感謝しかありません♫



会場へはアンドラ山岳スキー協会長の奥様に早めに送ってもらえたので、悪天続きで出来ていなかったコースの下見ができました。



スタート(標高1580m)からPic Negre直下のフィニッシュ地点(標高2320m)まで標高差740mを一気に駆け登るコース。



レースの方はスタートが上手く行きました。こちらに来てから、ヨーロッパの選手たちのフォーム、技術、ギアの観察を続けていますが、序盤のわずかな距離とはいえ流れに乗ることに成功。一歩、答えに近づけたのかも知れません。



レースの方はやはりブラジルのカルレスとのデッドヒート。気持ちとしてはさらに前の3人の集団を目指して、中盤からカルレスと横並びで抜きつ抜かれつ!最後、ラスト100mで一気に前に出て逃げ切りのパターンでしたが、次の瞬間にはポールに支えられないと立っていられなくなりフラフラ…

ワールドカップ転戦前に何人かの方から指摘を受けていましたが、空気の薄い高地でレースをするということはこう言うことです。対して、ヨーロッパの選手たちは高地に慣れています。私も来シーズンに向けては、積極的に日本で高所登山、高所スキーを取り入れて対策を重ねます。

senior M Vertical
50位 37分21秒58



話しに聞けば、古くからスキーが移動手段として、生活の一部に根付いてきたアンドラ。



子ども達のワールドカップレーサーへのリスペクトはすごくて、あちこちで「フォト!フォト!」と、各国のアスリートとの写真撮影が行われていました。光栄なことに、私にも子ども達から写真撮影のリクエストがあり記念撮影!うれしいですね♫



やはりヨーロッパではワールドカップレーサーは特別な存在。来年もその期待を裏切らないように、できる限りの準備と強化をしてここに再び挑戦したいと思います。

明日は一路、ワールドカップ第3戦に向けて、フランスへと戻ります!


Thank you for all the staff!!
Thank you for your support.
Font Blanca is a wonderful race!!
Next season, I will be back!!!!!