漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

漢検1級 27-③に向けて その33 飫 鞋  陝

2015年11月24日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
<漢検1級 27-③に向けて その33>

●漢字から古代に思いを馳せる・・・
・「飫:ヨ、オ、あ(きる)、さかも(り)」の字を調べていて、訓に該当する熟語はほとんどすべて「ヨ」音読みだった・・・飫賜、飽飫、厭飫など・・・が、「オ」音は無いのか、辞典をペラペラ捲っていたら、「飫肥(オヒ)(漢字源:オビ・オブ)」「飫富(オフ)(漢字源:おとみ、おぶ)」なんてのがあった。よくよく見ると、「オ」音は呉音。で、これらの熟語はそれぞれ、飫肥(オヒ)=(昔の)日向の国、飫富(オフ)=大和の国の古地名・・・ということ(大漢和)。こんなところにも古代の歴史を感じる・・・おそらく、卑弥呼(ホントは「俾弥呼(ヒミカ)」)や壹与(イチヨ)の頃にはすでに倭国に入ってきていた漢字(本来の中国の音。いわゆる“漢音”ではない音)で、「飫(オ)」読みだったんだろな、古くからの、いや、三国時代の魏から南北朝のころにかけての南朝の言語だろう、とかなんとか想像しながら、中国と日本(倭国)の古代に思いを馳せてしまった。こんな楽しみ方もありますねえ・・・。漢字っておもしろい(^^)
●漢検漢字辞典第2版から・・・
①鞋(アイ、カイ、くつ)・・・音訓すべて掲載。 *「アイ」は慣用音。「カイ」は漢音。(現行にないが、呉音だと「ゲ」)
・掲載されている熟語は、
 「青鞋」「草鞋(ソウアイ・ソウカイ・わらじ)」「芒鞋(ボウアイ・ボウカイ)」「鞋底」「<鞋底魚(したびらめ)>」 *<>は当て字の意味。(ちなみに、音読みでは「鞋底魚(アイテイギョ)=ひらめの異名(大漢和)」となっていた。)
・大したことではないが、「芒鞋」・・・すすきで作った鞋(くつ)かい???・・・説明なし
・「すすき」は和語(邦語)だから、そんなことないな・・・と思って、しらべた。
・「芒」は、「茅に似た草」のことらしい。
・だから、「芒鞋」=「わらぐつ→身分の低い者のくつ(大字源)」ということらしい。
・「芒履(ボウリ)」もおなじような意味で、「わらぐつ」のこと。
②陝(セン)・・・(訓なし)
・第2版の「意味」のところに、「中国の県名。また、陝西省の略。」で、熟語は「陝塞(センサイ)」だって・・・説明は例によってナシ。
・ここだけ、地名を持ち出して地名がらみの熟語を載せている・・・バランス悪し・・・地名がらみの熟語なら、この字に限らずたくさんあるのに。
・「陝塞」=陝西のとりで(大漢和)
・地名がらみ以外に、「陝輸(センシュ・センユ)」の熟語あり。
・「陝輸」=字通 :きまりのないさま(「夫れ、動静軽脱、視聴陝輸、入りては即ち、乱髪壊形・・・」の文例あり)
     =大漢和:定まらないさま。女のなまめいた動作をいう。
     =大字源:人の気をひく物腰をする。こびへつらい迎合するさま。
・これぐらいしか、熟語ないのだから、地名がらみの熟語よりも、こういうのを載せておいてほしいな(ーー)

👍👍👍 🐑 👍👍👍

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 漢検1級 27-③に向けて ... | トップ | 漢検1級 27-③に向けて ... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
久々の指摘をいくつか… (spaceplus)
2015-11-24 16:44:27
「ヨ、オ、あ(きる)、さかも(り)」の漢字は「飫」ではないでしょうか。

過去の記事のことで申し訳ありませんがついでに…
・三か所に記述のある「なべわり」ですが、「黄精葉鉤吻」ではないですか?
(あまり情報が無いので自信はないですが…)
・「広辞苑・電子辞書」の記事の「乞士」が修正されていませんでした。
確認よろしくお願いします。
返信する
助かります (syuusyuu)
2015-11-24 17:07:23
「飫」:仰けから、間違ってちゃダメですね。助かりました。
「黄精葉鉤吻」て知らなかったけど、「毒空木(ドクウツギ)」のことみたいですねえ・・・
「黄精葉鉤“物”」は「鍋破(ナベワリ)」です・・・三省堂・難読漢字辞典によれば・・・。
「乞士」・・・ありがとうございました。訂正は1カ所かな?1カ所は見つけて直しました。
しかし、精読なさってますねえ・・・ありがとうございます。助かります。これからもよろしく
返信する
「なべわり」について (spaceplus)
2015-11-24 18:35:27
連投失礼します。
「ドクウツギ」の別名が「ナベワリウツギ」とあって、気になって調べたところ、
「錦窠植物図説 木本鉤吻科」のVol.036に、
「…ドクウツギ、…、ナベワリ〈加州、豆州〉、…、漢名木本黄精葉鉤吻、…」
とあるので、三省堂さんが間違っている可能性もありますね。
一般的な「ドクウツギ」と「ナベワリ」は全く違うものですが、
ともに「有毒」であることから、一部地域で混同されたんでしょうね。
返信する
三省堂・・・ (syuusyuu)
2015-11-25 08:43:35
ま、三省堂もちょっといい加減なところがありますからね、「合歓」が「ミモザ」だったり・・・いろいろと、割合と認知されている当て字とその読みと異なるのがままありますので。ドクウツギもナベワリも出題はされないでしょうが、もし出たらどちらでもokなのかも・・・。「吻」か「物」かはペンデイングです・・・ま、これだけ強烈なイメージだから、どっちにしても答は連想できそうですが(笑)
返信する

コメントを投稿

熟語の読み(音・訓) -個別記事-  」カテゴリの最新記事