日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへペット(猫) ブログランキングへ気まぐれ日記 ブログランキングへ
漢検1級初合格をめざしている方々への特別シリーズ
・・・なんちゃって・・・問題集や今までの過去問などから敷衍して、ちょっと作成してみました・・・1級初合格のための一助になれば幸いです。(その1)としましたが、続くかどうかわかりません・・・他のシリーズも抱えているので(^^;):既存の問題集や過去問題などに出ている短文を敷衍(その前後、全体まで拡大)して、より多くの語句や知識を拡充しておくことが狙いです(^^)
①「車、甚だ沢あれば、人必ず瘁れる」:(出典・左伝):上の者がつやつやの車を乗り回すようになると下の者ははたまらない意。
*出題は「瘁(つか)れる」の読み。
*解説者は、「沢(ひかり)」と読んでいるが、「沢:中学…タク、さわ 準1…つや、うるお(う)」なので、「つや」の意味でよいかも。
②「茅を抜くに茹たり。其の彙い を以てす」
*出題は「彙(たぐ)い」の読み。
*該当文は(おそらく)「易経六十四卦から」
「抜茅茹。以基彙。征吉。」 (ぼうをぬくにじょたり。そのたぐいをもってす。ゆけばきち。)「茅」はイネ科の多年草。「茹」は草の根が連なること。「彙」は仲間の こと。「茅を抜くとその根が連なって抜けるように、仲間と協力して前進すれば吉」。「地天泰 其の二-地天泰 其の二 初九。抜茅茹。以其彙。征吉。」:(茅(ちが や)を抜くに茹たり。其の彙(たぐい)を以てす。征きて吉。)
茹:ジョ、ニョ、く(う)、くさ(る)、な、ゆ(でる)、う(だる) *「茹たり」→「じょ(たり)」と読むのが適当。
③「一語、中らざれば、則ち、愆尤 駢び集まる」
*出題は「愆尤(けんゆう)」の読み。
*出典の菜根譚のこの前後の文章
「十語の九、中(あた)るも、未だ必ずしも奇と称せず。一語、中(あた)らざれば、則ち、愆尤駢(なら)び集まる。十謀の九成るも、未だ必ずしも功を帰せず。一謀成らざれば貲議(しぎ)叢(むらが)り興る。君子、寧ろ黙なるも躁なること毋(な)く、寧ろ拙になるも巧なることなき所以なり。」(10のうち、言っている事の9が正しいからと言って、必ずしも優れた人間とは言えず、誤った1の不備に非難が集まることがある。戦略の9割が達成できたからと言って、必ずしも大きな功績があるとは言えず、1割の未達に誹謗中傷が集まる。これが、上に立つ者は雄弁よりは寡黙で、如才ないより気が利かない方が良いという理由である。)」
*中(あた)る: 中:小学…チュウ、ジュウ、なか 準1…あ(たる)、あ(てる)
*貲議(しぎ): 貲:シ、あがな(う)、たから、みのしろ 貲→「呰」に通じている(声符で) 呰:シ、そし(る)、きず
*その他参考:「貲布(さいみ、さよみ)」:カラムシの繊維で細かく織った布。奈良時代に調として上納された。のちには粗く織った麻布をいう。「貲貨(しか)」:宝物や商品・物品(財)のこと
④「風は粉膩を撲って艶めかしき香を送れり」
*出題は「粉膩(ふんじ)」の読み。
*出典は(おそらく)「書記官」(川上眉山 著): 底本:「日本の文学77名作集(一)」中央公論社 初出:「太陽」 (明28) (こんな所から採録してくるなんて、驚き!!)
*参考:「風は粉膩を撲(う)って艶めかしき香を辰弥に送れり。参りましょう。親父ももう帰って来る時分でございます。と光代は立ち上りぬ。ここらはゆッくり休むところもなくっていけませんな。と辰弥もついにまたの折を期しぬ。道すがらも辰弥はさまざまに話しかけ・・・」
⑤「お恵みを黔首にまで及ぼし給う」
*出題は「黔首(けんしゅ)」の読み。
*「黔」は黒い色。古代中国で、一般民衆は何もかぶらず、黒い髪のままでいたところから。人民。庶民。
*「・・・賢王、聖主の普(あまね)き御恵を黎元(れいげん)・黔首までに及ぼし給ふこと・・・」〈十訓抄・一〉
*「黎元」も庶民・人民の意。語彙選択か何かで出題されましたね・・・。
⑥「茆茨は剪らないままであった」
*出題は「茆茨(ぼうし))」の読み。*茆:ボウ、ぬなわ、じゅんさい、かや *ここでは「かや」の意。
*茨: 中学…いばら 準1…シ、くさぶき *茅茨(ぼうし)と同じ。
*剪セン、き(る)、つ(む)、ほろ(ぼす)、はさみ、はさ(む)
*出典「土階三等」(五帝神話)←四字熟語にもありますね。*質素な構えの宮殿の例え。*堯帝の質素な生活ぶりを表現する言葉からの成語。
*劉禹錫「陋室の銘」より・・・「宮殿は茆茨(ぼうし)剪(き)らず、その入り口は土階がわずかに三段、草あり庭に蓂莢(めいきょう)を生ず。」と。(その宮殿の屋根は茅葺であるが、剪りそろえることもせず、入口の階段に至っては、わずかに土の階段が三段あるのみ、庭には蓂莢が生い茂っていた。)*「蓂莢」は対象外漢字ですが、別名を「暦草」といい、めでたい草とされるとの事。
👋👋👋今日はこの辺で👋👋👋
漢検1級初合格をめざしている方々への特別シリーズ
・・・なんちゃって・・・問題集や今までの過去問などから敷衍して、ちょっと作成してみました・・・1級初合格のための一助になれば幸いです。(その1)としましたが、続くかどうかわかりません・・・他のシリーズも抱えているので(^^;):既存の問題集や過去問題などに出ている短文を敷衍(その前後、全体まで拡大)して、より多くの語句や知識を拡充しておくことが狙いです(^^)
①「車、甚だ沢あれば、人必ず瘁れる」:(出典・左伝):上の者がつやつやの車を乗り回すようになると下の者ははたまらない意。
*出題は「瘁(つか)れる」の読み。
*解説者は、「沢(ひかり)」と読んでいるが、「沢:中学…タク、さわ 準1…つや、うるお(う)」なので、「つや」の意味でよいかも。
②「茅を抜くに茹たり。其の彙い を以てす」
*出題は「彙(たぐ)い」の読み。
*該当文は(おそらく)「易経六十四卦から」
「抜茅茹。以基彙。征吉。」 (ぼうをぬくにじょたり。そのたぐいをもってす。ゆけばきち。)「茅」はイネ科の多年草。「茹」は草の根が連なること。「彙」は仲間の こと。「茅を抜くとその根が連なって抜けるように、仲間と協力して前進すれば吉」。「地天泰 其の二-地天泰 其の二 初九。抜茅茹。以其彙。征吉。」:(茅(ちが や)を抜くに茹たり。其の彙(たぐい)を以てす。征きて吉。)
茹:ジョ、ニョ、く(う)、くさ(る)、な、ゆ(でる)、う(だる) *「茹たり」→「じょ(たり)」と読むのが適当。
③「一語、中らざれば、則ち、愆尤 駢び集まる」
*出題は「愆尤(けんゆう)」の読み。
*出典の菜根譚のこの前後の文章
「十語の九、中(あた)るも、未だ必ずしも奇と称せず。一語、中(あた)らざれば、則ち、愆尤駢(なら)び集まる。十謀の九成るも、未だ必ずしも功を帰せず。一謀成らざれば貲議(しぎ)叢(むらが)り興る。君子、寧ろ黙なるも躁なること毋(な)く、寧ろ拙になるも巧なることなき所以なり。」(10のうち、言っている事の9が正しいからと言って、必ずしも優れた人間とは言えず、誤った1の不備に非難が集まることがある。戦略の9割が達成できたからと言って、必ずしも大きな功績があるとは言えず、1割の未達に誹謗中傷が集まる。これが、上に立つ者は雄弁よりは寡黙で、如才ないより気が利かない方が良いという理由である。)」
*中(あた)る: 中:小学…チュウ、ジュウ、なか 準1…あ(たる)、あ(てる)
*貲議(しぎ): 貲:シ、あがな(う)、たから、みのしろ 貲→「呰」に通じている(声符で) 呰:シ、そし(る)、きず
*その他参考:「貲布(さいみ、さよみ)」:カラムシの繊維で細かく織った布。奈良時代に調として上納された。のちには粗く織った麻布をいう。「貲貨(しか)」:宝物や商品・物品(財)のこと
④「風は粉膩を撲って艶めかしき香を送れり」
*出題は「粉膩(ふんじ)」の読み。
*出典は(おそらく)「書記官」(川上眉山 著): 底本:「日本の文学77名作集(一)」中央公論社 初出:「太陽」 (明28) (こんな所から採録してくるなんて、驚き!!)
*参考:「風は粉膩を撲(う)って艶めかしき香を辰弥に送れり。参りましょう。親父ももう帰って来る時分でございます。と光代は立ち上りぬ。ここらはゆッくり休むところもなくっていけませんな。と辰弥もついにまたの折を期しぬ。道すがらも辰弥はさまざまに話しかけ・・・」
⑤「お恵みを黔首にまで及ぼし給う」
*出題は「黔首(けんしゅ)」の読み。
*「黔」は黒い色。古代中国で、一般民衆は何もかぶらず、黒い髪のままでいたところから。人民。庶民。
*「・・・賢王、聖主の普(あまね)き御恵を黎元(れいげん)・黔首までに及ぼし給ふこと・・・」〈十訓抄・一〉
*「黎元」も庶民・人民の意。語彙選択か何かで出題されましたね・・・。
⑥「茆茨は剪らないままであった」
*出題は「茆茨(ぼうし))」の読み。*茆:ボウ、ぬなわ、じゅんさい、かや *ここでは「かや」の意。
*茨: 中学…いばら 準1…シ、くさぶき *茅茨(ぼうし)と同じ。
*剪セン、き(る)、つ(む)、ほろ(ぼす)、はさみ、はさ(む)
*出典「土階三等」(五帝神話)←四字熟語にもありますね。*質素な構えの宮殿の例え。*堯帝の質素な生活ぶりを表現する言葉からの成語。
*劉禹錫「陋室の銘」より・・・「宮殿は茆茨(ぼうし)剪(き)らず、その入り口は土階がわずかに三段、草あり庭に蓂莢(めいきょう)を生ず。」と。(その宮殿の屋根は茅葺であるが、剪りそろえることもせず、入口の階段に至っては、わずかに土の階段が三段あるのみ、庭には蓂莢が生い茂っていた。)*「蓂莢」は対象外漢字ですが、別名を「暦草」といい、めでたい草とされるとの事。
👋👋👋今日はこの辺で👋👋👋
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます