気がつけば思い出Ⅱ

日々の忙しさの中でフッと気がついた時はもう
そのまま流れていってしまう思い出!
それを一瞬でも残せたらと...。

蓑虫をお題にした母の句~人の性

2020年09月26日 | 伊代の俳句

※よっとこさんによる/写真ACからの写真

蓑虫のゆらりゆらりと人の性

蓑虫がゆらりゆらりと揺れている

人もあの蓑虫のように持って生まれた仕方ない運命(さだめ)があるようだ

 

季語は蓑虫:秋

性(さが)とは、持って生まれた運命。宿命。

また、分かっていても仕方ないと…言い訳にすることがある。

仕方ないとは他にどうしようもない。やむを得ないということ。

      

名探偵コナン劇場版(水平線上の陰謀ストラテジー:2005年公開)の中で、
沈んでいきそうな船の上で、もう推理なんて無意味だと犯人に言われた毛利小五郎の言葉に

「止められるかよ、真相を解き明かすのが探偵の性(さが)なんでね」と言う場面があります。
これは数少ないカッコイイおっちゃんでした。(なんでもコナンの私

そんな風に、性(さが)ってちょっと諦念を込めて言うことも多いようです。

蓑虫の性?

モッファさん/イラストAC

ほとんどが(オオミノガ)で、蓑虫の雌は外に出ることは無く死ぬまで蓑の中で過ごし、
産卵した卵が羽化するころ、干からびて死に蓑から落下するそうです。

雄は口が退化しており餌をとることもなく雌を探して飛び回り交尾後に死亡。
中には探し出せずにそのまま死亡の雄もいるとか・・・。

何だか悲しい性です。何のための生なのでしょう。

母はこんな蓑虫のことを知っていて、
人の性もそんなものだ…なんて重ねて詠んだのでしょうか?

母さんならではのネガティブ思考ならありうるかもしれません。

ただこの蓑、外敵から身を守るシェルターの役目を果たし、案外居心地が良く、

冬の間は快適に冬眠して過ごせるらしいのです。

ゆらりゆらりとして一生ぬくぬくと暮らす?と思えば

必ずしも悲しい性ではないのでは?とも思います。

もしかして、こちらの方を詠んだのですか?母さん。

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