「かかりつけ医」制度、機能不全に陥る!
厚労省は、75歳以上の後期高齢者が、慢性疾患で外来診察を受けるときには、「かかりつけ医」を決めて受診するよう勧めています。
1割負担の、1か月600円で受診できる、と云うのです。
但し、予め決められた13の慢性疾患のうちの一つに限り、一人の「かかりつけ医」にしかかかれません。
また、医療機関は「かかりつけ医」になるためには、自治体に届け出をしなければなりません。ところが、この届出数が惨憺たる状態にあります。
青森ゼロ%、秋田0.3%、山形1.9%、沖縄2.1%、多い方では、長野35.2%、愛媛41.1%、鹿児島49%、という状態です。
全国63.286ヶ所ののうち「かかりつけ医」の届け出をした診療所は、8.876、僅か14%でしかありません。
全国の都府県の30もの医師会が、この制度に、こぞって反対しているからです。理由は、600円の定額制の範囲内では、まともな診療ができない、必要なレントゲン写真を撮ったり、血液検査をすればするほど、「かかりつけ医」の持ち出しになり、そのうえ、二つ以上の慢性疾患がみつかったら、いちいち紹介状を書いて、他院への受診を斡旋するなど、面倒なうえに「祖診祖療」になる恐れがある、として反対しているのです。
患者さんにしてみれば、今まで通り、自由に医師を選べますが「かかりつけ医」かどうかを確かめて、自分で判断しなければなりません。
英国の「かかりつけ医」制度を真似たのですが、それは、親子何代にもわたって、「揺り籠から墓場まで」親身になってくれる「かかりつけ医」であって、75歳から死ぬまで、とは大違いな制度で、もはや機能不全か、破たんしているのでないでしょうか。もっとも、英国では、とっくに破たんしていますが、・・・。
厚労省、勤務中にパソコンゲーム?
おりしも、この制度を作った厚生労働省の職員が、勤務中に、公務用のパソコンを使って、ゲーム関連サイト等から、1日12万件アクセスして、お笑いや演芸やアニメやゲームなどに打ち興じているときては、開いた口が塞がりません。
まさに「役人天国と、老人地獄絵図」そのものですね。
試運転のSLが走ってきました。(書斎より・画面をクリック)