385話)王萍さん

 大同の農村にはじめていったころ、私が話せた中国語はいくつかのあいさつ言葉だけ。その後も進歩がありません。困った祁学峰は、通訳候補をつれてきました。それが王萍(ワンピン)さんで、それより5年ほどまえに1年間、日本で研修した経験がありました。

 私といっしょに行くのが、彼女にとって農村の初体験。村の湧き水をみては、「高見さん、こんな水を飲んでもだいじょうぶですか?」。自分の娘と村のこどもをくらべては「ここの子はどうして小さいんでしょう?」。それにたいして私は、「そんなことをオレにきくな!あんたの仕事はなんなのだ!」。

 そう。王萍さんは、大同市第4人民病院の看護婦さんで、その後、看護婦長、院長助理をへて、いまでは従業員数680人の大病院の副院長です。忙しくなりすぎたのが、私にとっては困ることです。それにしても、看護婦ではいった女性が、副院長にまでなるんですからね。中国にはこういう面もあるんですよ。まあ、彼女の能力の問題もあるんでしょうけど。

 この写真、1996年ごろのものだと思うんですけど、おたがいに若かったねえ!橋本紘二さんの撮影です。
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