173話)采涼山のモンゴリマツ

 春から夏にかけていちばん大きく変化するのはマツです。マツの幹は(枝も)1年に1節だけ、それも春から初夏にかけて伸びます。カササギの森のふもとの采涼山プロジェクトでは、1999年春から5年をかけて、250haの造林をおこないました。植えているのはモンゴリマツで、それが成長期を迎えています。
 地上部が10~15cmの小さな苗を植えたんですけど、最初はなかなか伸びません。まだるっこしいんですね。でも、引っ張ったところで、逆効果です。
 3年ほど前から、初期のものがぐんぐん伸び始めました。最初からずっと通ってきている高校の先生の藤原國雄さんから、「鳥肌が立つほど感動しましたよ。りっぱな成功例なのに、どうして宣伝しないんですか」と、私は叱られました。
 以前の調査によると、マツの主幹の伸長量は、前年の9月ごろから翌年の6月くらいまでの雨の量に比例します。ことしは春の雨が多かったので、ここのマツをみるのが楽しみでした。
 すごいですよ。春とは一変した光景です。大同事務所の武春珍所長は大きなものと背比べをして、「私の2人分はあります」といっていますが、そこまではない。でも、3m近くにはなっているでしょうね。幹が伸びるだけじゃなく、枝も横に張っていきますから、倍々で緑が濃くなります。
 藤原さんがこれをみたら、なんというでしょう。でも、ことしの夏はツアーがありません。来年の夏の楽しみは2倍になるでしょう。
 ここは大同の一帯でのモデル植林地になり、たくさんの人が視察にやってきます。
 写真に写っているのは、いつも通訳をしてくれる王萍さんです。
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