1320話)もうひとつの25年~イオンの労働組合

もうひとつの25年~イオンの労働組合

阪神大震災の救援活動がひと区切りを迎えつつあったときのことです。事務所に電話があって、これから訪ねます、とのこと。全ジャスコ労働組合の藤井順一書記長です。

たしか日経新聞に、大同へのワーキングツアー派遣のベタ記事が載ったんですけど、それをみて話を聞きたいということでした。すごく熱心だったんですね。あいだをおかないでまた電話があり、つぎの書記長に決まっている新妻健治さんをツアーに参加させたいとのこと。

出発は迫っているし、新妻さんは旅券がありません。緊急発行の手続きをしてもらい、ビザは東京の中国大使館の友人に頼んだら、すぐに発行してくれるとのこと。駆け込みでまにあいました。大同ではずっと同じ部屋ですごしました。

翌年の1996年春から、労働組合独自のツアーを派遣してもらうことになりました。そのころは冒険旅行のようなもので、県の招待所に泊まるんですけど、部屋はきれいとはいえないし、シャワーがなかったりで、女性たちは「盲腸にでもなったら帰れるかしら?」と話し合ったそう。ところがその翌日には、農村の若者を相手に「シュイ~!」。水をもってこいとあごで使いだしたのです。

みなさん、すごく感動してくれて、大同駅で別れるときには、なみだ、なみだです。それから毎年つづいてこれまでに24回、参加者は延べ500人に迫ります。第2回のツアーに水谷雄二委員長が参加されて、そして、サントリー労働組合、OFS(オリエンタルランド労働組合)などを誘ってくださったんですね。

緑の地球ネットワークが軌道に乗りはじめたのもそのころからです。ですので、この25年も忘れることのできないものです。あっ、そうそう。昨年10月の大同へのプレスツアーに参加した人民網(人民日報のネット版)が、イオンリテールワーカーズユニオンとサントリー労働組合のことを、「安定したパートナー」と書いています。以下をごらんください、中国語です。
http://japan.people.com.cn/BIG5/n1/2019/1203/c35421-31487764-2.html
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