671話)しおれるマツの先端

 5月半ばくらいから、マツが伸びはじめます。私がカササギの森を訪れた6月3日は、ことしの分の半分くらいが伸びたころ。その部分はまだやわらかいのです。なかに、その部分がおかしくなっているものがあります。まるで、私が酔っぱらっているかのよう。

 地元の人たちは「おかしいでしょ。朝はシャキッとしているんだけど、午後になると、こういうふうになるものがでてきます」。だったら、水不足なのかもしれませんね。

 「最後に降った雨はいつだったの?」と私がきくと、「あなたたちがいるころだよ」という答え。だとすると、4月ですね。「じゃあ、5月は降らなかったの?」と重ねてきくと、「1度降ったけど、ほんとの小雨だった」ということです。

 日本で野菜を栽培するとき、午後になったら、ちょっとしおれるくらいのほうが、根がよく伸びていいんだといわれます。水分に恵まれすぎると、おうちゃくして、根が伸びないというわけですね。

 それも限度のある話でしょうね。こんなことをくりかえしているうちに、枯れてしまわないか、心配です。いや、わるいことを考えたり、文字にしたりしたら、いけないんだった!
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