樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

山小屋いろいろ

2012-07-18 22:57:56 | 日記

お暑ございます・・・

下界は暑くて都会は暑すぎて
どうなっているのでしょうか。


今回は八ヶ岳の赤岳(2899m)を目指して歩きました。
最大標高差1394mを1泊2日にて




霧の深い山々・木々の中をあるくこと2時間半


ところどころに咲くコイワカガミ


ツガザクラ






霧は深まるばかり
緑の新芽はまるで白い花が咲いたように
森を明るくするし、新鮮な空気を作ってくれているように感じながら
ひたすら登り途中の行者小屋へ到着
ここから上を見上げれば霧に覆われて雄大な山々を眺め
目標を定める事も出来ず・・・
ただただ寒さに震え、昼食をとりました。



                  
ここから急登が始まり
はしごや鎖の連続で息が上がってきたのは
2300mを越えた頃でしょう。

3点確保で岩を登っているときつかんだ岩と足が同時に動いた?
そんな感覚
空気が薄くふらふらっとなったのかな?とペースを落とすことに。
でもふっと「山で地震が起こったらどうなんだろう?」と思いながら
先へ進んでいました。

風がひどい! から暴風にかわり
               
地蔵の頭 に到着した時は
立っているのも大変でかがんでいたほうが安心なほど。
尾根の開けたところに出たら、四つんばいにならないと
飛ばされそうな勢いでした。
ほんとに人間が飛ばされるってこと、あるんだろうなあ、と実感


2780mあたりにある天望荘が見えてきてほっとする気持ち

                
                  あと少しなんだけど風で足が進まないんです。


後ろを振り向くと
今伝わってきた道筋が・・・

本当はその上にある頂上山荘に予約を入れていたのですが
この風の中40分上がるのは無理と判断してここの山荘に宿泊することに変更しました。

2時間後ちょいと霧が晴れ、まだまだ風はひどかったけれど周りの景色が見れました。


赤岳山頂とその向こうに見える頂上小屋

振り向けば

横岳と硫黄岳


阿弥陀岳の向こうには太陽も拝め
光っているのはたぶん諏訪湖
明日はなんとかなるのかな?と期待の空

ふっとふりむくと

雲間から富士山
そして風で揺れるカメラのピントをあわせようと
モタモタしていると雲が富士山を隠してしまいました・・・
ほんとに一瞬の出来事


急遽泊めていただいたこの天望荘

受付をすると一人ひとりにコップ
コップ枠の色はいろいろで、中のプラスチックカップに名前を書き帰るまで使用する仕掛け
このコップ枠の色で食事の順番が決まっているのです。
館内放送で「ピンク色のカップの方お食事の時間です~!」と。
200人収容の小屋

ニュースを見ていたら、1時過ぎに震度3の地震が原村であったと。
さっきのあのぐらっと揺れた感じがしたのは、私のせいではなかったかもしれません。

夕食・朝食ともバイキング形式
8種類のおかず・デザートとご飯とお味噌汁
自分のいただける量だけとれるので残す事なし、でとても合理的です。

この日は
おしんこ、きのこの和え物、たけのこの煮物、鶏と野菜の煮物、ぜんまい、そしてなんとたらの目の天ぷら
杏仁豆腐にみかんの缶詰プラスご飯と豚汁

お茶とコーヒーとお湯は帰るまでいつでも飲み放題がうれしいところでした。
そしてもうひとつ!

ここにはお風呂があったんです!
ただし五右衛門風呂
女性男性で2時間ずつ、2回交代

5人はいれば一杯になるようなお風呂ですが
1台あるシャワーでざっと汗を流してざぶっん~と1~2分使っているだけでも
なんと爽快感。もちろん石鹸もだめです。
お湯足しもありませんので終わりの人までお湯は大事に。
すのこが浮かないように石で留めている五右衛門風呂
疲れも吹っ飛びました。
このお湯は雨水利用、残り湯はトイレのバイオ菌の発酵に再利用されています。
小屋の屋上には風力発電のプロペラも設置され、環境も意識した小屋でした。

明日に備えて8時に就寝

夜中に目が覚めました。
ごーごーとうなる音、雨かと思い外へ出てみましたが
真っ白け。霧と風の音でした。

朝起きても同じ音。
視界ははっきりいって3人先が見えるくらい。
そして風は4時間待ってみましたが強さ変わらず、
小屋の人に相談したら、頂上へ行くなら荷物はデポ(デポジット=預けて)空身でいきなさい、
とのご忠告。頂上を抜けて反対の道から下る計画でしたが、これまた変更を余儀なくされました。


こんな風の中でも楽しそうに歩き回る鳩のような鳥


シオガマの一種


小屋の脇にひっそりと力強く咲いている イワベンケイとウルップソウ


ご主人の助言に従い
登ってきた道なら知っているのだからくだれるものさ!
と小屋を後にしました。

残念赤岳
またいつか!