樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

山形県鶴岡へのたび 2日目~

2013-10-16 23:20:51 | 日記
夜大雨の音
朝4時半に朝食をとり外に出ると雨は止んでいた。

今晩には本務がある。その前に鳥海山へ登らなくては。



2600mの頂から長く裾を伸ばした美しい山
4年前だったか、月山へ行く途中に日本海を北上中
朝日にシルエットを際立たせた鳥海山を見てから、登りたいという思いが募っていた


風が走る
びゅんびゅんと走る

途中の避難小屋を過ぎたあたりから
麓で昨日降った雨は雪となっていたようで
周りは初雪



わ~初雪だ!と喜んでいた息子も
高度を稼いでいくうちに


登山道を見分ける岩の目印なんだか岩についた雪なんだか見分けられないほど
霧が深くなり
8合目を過ぎる頃にはしっかり積雪
登山道はどこへいったか・・・ファインディングも難しくなってきた




息子の靴は濡れに濡れ
靴底はつるんつるんのランニングシューズ
霧も深く晴れる様子もない。
これ以上登っては帰りが危ない・・・普段明るい息子も無口になりつつ・・・
これはまずい、と9合目でUターンすることに決めた。

鳥海山固有種の チョウカイアザミ

(風が強くて花が揺れてブレブレ)





避難小屋でホットコーヒーと朝旅館で握っていただいたおにぎりで一息つく
このおにぎり、山形県産の新米だろうか
もっちもちのおにぎり。あ~日本人でよかった!とつくづく思ってしまった。

食べれば元気の出る息子
途中滑ったりはしたけれど、金沢育ち!雪は平チャラ
ラグビーで培った受身?とバランス感覚で

こんな靴でも無事下山




下のほうへ降りればなんともゆったりした眺め
「風のナウシカ」のワンシーンのような風景が目の前に続く。
霧や雲が切れた合間から太陽の光が降り注ぎ
雲がすばやく流れるその影を
昔の幻燈のように映し出す。




風が走り回り寒いはずなのに
何故かこの柔らかな風景に心をもっていかれた。

麓を離れる前に山から声をかけられた。
「またおいで~」

ほいな、リベンジしないわけにはいきませぬ。

さて、本命の鶴岡へ向かうのだが、山から抜けて
由利本荘市へ向かっていると突然日本海が見えてくる。
あれ?金沢で見、イメージしている日本海とは全く違うではないか。
海が青く美しい~!このまま車に翼がはえて飛んでいければいいのに
と思うほど海が美しかった。

その夜ご両親から
出羽の古道、「湯殿山への路」という古い御参詣の道の話を伺う。
「六十里越街道」とも言うそうだ。

翌日、鶴岡市内から車で15分ほどで浜に出る。
「湯の浜」へ一人出かけた。ここは温泉街

浜から眺めるたおやかな鳥海山
肉眼ではっきりと見えるほどの初冠雪


                    途中で引き返したのは正解だったわいね。

        午前中ここの温泉でまったりと過ごしてから、東京へ向かおう
              
               住民の方々が利用する温泉、300円なり。
                 前をとおるとケロリンの黄色いプラスチック桶のコロ~ンという音が響く

鶴岡を出る時には
海も山も近く、水もお米も果物もおいしい日本海側の町、
穏やかな空気が流れ、時の流れるスピードが歩く速度と一緒のような
のどかな鶴岡市がすっかり気に入ってしまった。
東京へ戻りたくない病が頭をもたげ始めてしまった。

東京から丁度500キロ
ほぼ金沢と変わらぬ距離の鶴岡
この町の方とご縁が結べて私も幸。







山形県鶴岡へのたび

2013-10-16 22:30:46 | 日記


来年早々息子が所帯を持つことになったのだが
お相手のお嬢さんは山形県鶴岡で女子サッカーを中学で教えているお嬢さん
ご両親へのご挨拶に伺わなくては・・・と思いつつご連絡したところ
わざわざ挨拶のみで堅苦しく来てほしくないとのこと。

では、と言うわけで山に行ったついでに寄りましょう~と
山をダシにご挨拶へ(これがやっぱりメインメニューにて)伺うことになり
息子と二人、山形鶴岡への旅をする。

紅葉真っ盛りの時期なので、まずは平素では行きずらい
秋田県岩手県山形県の県境になっている栗駒ヶ岳の紅葉を愛でに車を走らせる。

栗駒ヶ岳の麓についたあたりで雲行きが悪くなり雨が落ちてきた。
風は突風、とても寒い。
辺りは霧

息子はちょっとたかをくくっていたのか持っていないからと
シューズは手持ちのランニングシューズ
登山道には小川のように水が流れぐっちゃぐちゃ



でも、紅葉はピークを過ぎているとはいえ
鮮やかで賑やか



頂上から下りてきた人々の足元はぐっちゃぐちゃ
これを見て、今日は下の遊歩道の散歩で終えようと
殺伐とした硫黄の釜一周と湿原の遊歩道を散策する。







ちょっとだけいい汗をかき、長距離ドライブの疲れを癒す。
栗駒ケ岳山荘では観光客のかきいれ時らしくおいしい炊き込みご飯や
大きな鍋で「どんが汁」というものを作っていた。

「どんが汁」は牛肉の骨付きがごろごろっと入っていて
ざくっと大まかにきった大根とごぼうがこれまたごろごろっと入っているお味噌汁。
骨付き肉の肉離れはよく、柔らかく、大根は中までしっかり汁がしみしみっとしみこんだ一品
すっかり体があたたまりまったりしてしまった。

ここから鳥海山麓の猿倉温泉へ向かうのだが
その3桁国道の周りには驚くほど太い太いブナが立ち並んでいるではないか!
ここは白神山系の一部なのだろうか、
思わず歩くスピードまで落とし見入ってしまった。

途中、ジオパークの一つをちょいと覗く
小安峡大噴湯 を橋の上から覗いてみた・・・
その高さにびびりカメラを落とすのではないかとびびり
いつかバンジージャンプをしてみたいと言っていた息子は思わず脛毛が立ってしまった・・・
という程の迫力だった。



そして小野小町の出生の里とされる町をとおり
1泊目の猿倉温泉に到着する。

ここの温泉は透明なのだが、驚くなかれ
浸かると体に膜が張られたのではないかと思うほどぬるぬるっとする。
とろ~んと柔らかなお湯
石川県白峰温泉のお湯をもう少し濃くしたお湯でまったりと冷えた体を温めた。

奥深き東北なり