父の命日が近い
もう2年になる
まだ2年・・・
母と御殿場へお墓参り
母は父が好きで着ていたコートを着ていった。
母はやっと
私に対して
父にしていたようなことをしなくなった。
少しずつ少しずつ
現実を、目の前にいるのが父でないことを
覚えてきたようだ
お墓参りのあとに河口湖へ寄る
紅葉が終わったからか、とても人が少ない。静かな湖岸からの富士山を眺める。
それも母にとっては山梨側から見る初めての富士山、だったらしい。
「辻が花」という絞の芸術家、「久保田一竹」美術館に 母の希望で寄る
なんだか、茨に閉ざされた門
なんだか、茨に閉ざされた門
木製と鉄製のいかめしき門
建物は芸術家の趣味か?
スペインのガウディを思い起こさせる
その奥にピラミッド型の木の柱を組んだ美術館
気の遠くなるような作業の果てに完成する細かな絞の着物
富士山をモチーフにした「光響」という名の
30連の着物絵巻
この美術館全体が、芸術家一竹を匂わせる