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中咽頭癌治療の後遺症

2010年10月31日 | 中咽頭がん 後遺症
中咽頭癌の術後再発で、放射線&化学療法を受けたダーリンひで。
さまざまな副作用と後遺症を経験しました。

唾液減少、あごから頚部のむくみ、味覚障害、口内炎、皮膚炎、爪の変形、血流障害による手足の冷え、骨髄抑制による白血球減少、貧血…etc.
いずれも、治療の手引書に紹介されている、代表的な症状です。治療が終わると徐々に回復してきて、半年から1年過ぎる頃にはかなり改善されました。

でも、一つだけ、残ってしまった症状があります。
それは『難聴』。それも、ある特定の音域だけがまったく聞こえないのです。
分かっているのは、体温計。ダーリンの脇の下で、ピピッピピッとなっている電子音が、離れたところにいる私には聞こえても、ダーリン本人には全く聞こえません。

お知らせの電子音を出す家電って、身の回りに多いですよね。
電子レンジや電気釜、ホームペーカリー、ストーブ、このピピっ音は聞こえます。洗濯機は、以前は聞こえていましたが、最近買い換えた、新しい洗濯機のピーピー音は聞こえにくいようです。微妙な違いがあるんでしょうね。

人との会話やテレビが聞こえにくいということもないし、日常生活には特に問題はないのですが、治療が終わって2年半過ぎた現在も、回復の兆しはありません。

これは、おそらくプラチナ系抗がん剤が原因でしょう。
抗がん剤による難聴については、同じように咽頭癌が再発して治療しているかたのブログで知りました。
そのかたは、片方の耳がほとんど聞こえなくなってしまい「副作用でしょうか。」と医師に相談したそうです。
医師は「そんな副作用は聞いたことがない。」と言いながらも、念のため製薬会社に伝えてみると、同じような報告が全国で数件あり、稀な副作用であると判明したそうです。

このブログを読んだとき、ダーリンひではまだ治療の真っ最中で、耳に水がたまって聞こえにくい状態でした。
放射線治療が終わって水を抜き、聴力が回復したところで、「聞こえにくさはない?」と確認したところ、問題ないと思われたのですが、まさか体温計のピピッが聞こえないとは。

それにしても「それは副作用ではありません!」と切り捨てる医師もいるのに、患者の声を拾い上げて、ちゃんと情報提供したお医者様。ナイスです♪
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2 コメント

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Unknown (SY)
2010-11-05 23:41:27
お久しぶりです。

医者も人間ですから様々でしょうが、我々患者側にとっては大きいことですよね。

私も喉の奥の腫れ(原発部位)を耳鼻科で診てもらった時『異常無し』で済まされ、その後首のリンパ節に転移して再度耳鼻科で診てもらい事の重大さを気付いた次第です...

もし、喉の腫れで気付いてくれさえすれば、リンパ節郭精手術で首の筋肉、神経、静脈まで取られることもなかったのではと悔やまれるばかりです。
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>SY 様 (ターニャ(管理人))
2010-11-06 00:52:57
こんばんは。

SYさんは、原発部の異常に気付いて受診されていたのですね。
中咽頭癌は、頸部リンパ節の腫れで初めて異常に気付いて、受診されるかたが多いんですよね。その時はすでに進行癌なわけで…。

SYさんの場合は、初診で適切な診断が下っていれば、全く違った結果になったのに、本当に悔やまれますね。

医師も、もし自分の身内だったら、「何でもない」で済ませず、「何だろう?」と必死で原因究明にあたるのではないか…と考えてしまいます。
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