5月京都国立博物館で開館120周年記念特別展覧会 海北友松展が開催されました。
海北友松(1533~1615)は狩野永徳や長谷川等伯と並び称される桃山画壇の巨匠です。
狩野派に入門し絵を描きましたが、現在に遺る作品は狩野派から独立以後の晩年期(60歳以降)のものです。
慶長四年(1599)兵火によって灰燼に帰した建仁寺方丈が再興される際、内部装飾を任されたのが67歳の友松でした。
友松の方丈襖絵「雲龍図」「花鳥図」「竹林七賢図」「琴棋書画図」「山水図」は50面に及びます。全て重要文化財です。
私は展示会の掛軸にどうも違和感があり、今回座禅会で通い慣れた方丈の襖絵を撮影しました。
方丈襖絵配置

「雲龍図」




「花鳥図」







「琴棋書画図」







「山水図」






「竹林七賢図」







友松作品の最高峰の作品です。
現在本物は「風神雷神図屏風」同様、京都国立博物館で所蔵され、今回の展示会でも軸装された作品の一部が展示されています。
オリジナル作品は昭和初期の大型台風の影響で方丈が倒壊した際、幸いにも他の用件で襖をはずしていたため難を逃れました。
貴重な文化財を消失させてはならないという理由で、襖から掛軸に形を変えた上で京都国立博物館に保管されています。