道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

活動期

2018年08月11日 | 随想
今朝はセミの声が途絶えていた。喧しいのは、数が多いアブラゼミ・クマゼミだから、彼らの寿命が一斉に尽きたのかもしれない。暑すぎて死滅したとは考えたくない。
そう言えば、佐鳴湖花火の頃から、ツクツクボウシの声が聞こえ始めていた。いつもどおりの、出番の交代だろう。

自然界の生き物は引き際が潔い。人間世界よりも厳しい更新プログラムが機能しているようだ。
人間社会は、経験主義と前例踏襲主義、事大主義、縁故主義で固まっているから、生物としての更新プログラムが正常に機能しない。常に支配機構に老害が蓄積し、膨大な社会的損失を生み続けている。

昼のセミの声が消えると、夜はムシの音の世界。
熱戦たけなわの全国高等学校野球選手権大会を最後に、日本の夏の祭りは終わる。盆休みが終わると、海山から若者たちが消え、静けさが戻る。

若者たちの夏が終わると、それまで熱中症を怖れて外出を避け、日蔭や冷房の効いた部屋に退避してこまめに水を飲み甲子園の熱戦をテレビ観戦していた老人たちが、やれやれと活力を取り戻し、街に野に山にどっと繰り出す。
それをターゲットに、村おこし町おこしの秋のイベントが目白押し。老人たちは総じて、イベント事に乗るのが好きだ。もうイベントを企画実行する余力はない。

夏・冬は身体的に、春は精神的に、老人たちにはストレスが強すぎる。秋のふた月ほどの間、老人たちの活動は盛んになる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« であい橋 | トップ | 台風去って(20号) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿