名古屋に30年以上住んでいるのだが、市内で紅葉の名所というところはその時期に行ったことがなかった。理由は以下のことがあげられる。
・故郷に住んでいた時、すぐ近くの里山が素晴らしい紅葉で、それより美しいものは、その後見たことはなかった。
・その後には大学時代の京都のお寺なども含まれ、有名なお寺の紅葉は確かにきれいなのだけれども、お澄ましで故郷のような迫力がなかった。
でも今年はコロナ渦で行動範囲が非常に拘束を受けたため、市内の紅葉の名所にでも行ってみようかということで、まずは東山動植物園に行ってみた。そして予想以上によかったので内容を紹介する。
1.東山動植物園への入場
これまでこの園への入場は、地下鉄東山公園側の入口から入っていた。こちらに動物園があり、その端の陸橋を渡れば植物園の温室とバラ園があってそれでも十分広いので、そんなものと思っていた。
しかし今回は、初めて地下鉄星が丘側の入口から入ってみて、植物園が非常に広く充実しているのを知った。しかし今回はあまり時間がなかったのでメインストリートを、まっすぐ動物園側に行くこととした。
星が丘門までは少し登りで、そこを入るとトンネルがある。暗い先に小さく明るい園が見えているというのは、ワクワクする気分になる。

「トンネルから公園を臨む」
出ると左側に森の仲間たちが迎えてくれる。
<待っていたよ>

わかるかな
僕たち夢で
あっているよ
ここは過去へも
未来へも跳ぶ

わかるかな
僕たち夢で
あっているよ
ここは過去へも
未来へも跳ぶ
前の道の先はやや下りだが、それほど赤くない。ちょっとがっかりしながら歩いていくと水どんどん紅葉している樹々が増えてきて、場所によっては周り中を紅葉に囲まれた。


「歩き始め そして 水辺近く」
この紅葉がうれしかったのは、いかにも作られた感じではなく、私の子供の頃の故郷の里山の自然があった。
特にこの真っ赤に紅葉した紅葉は人気で、透過光で撮るのは順番待ちだった。

「人気の木」
下記は、透過光で撮った写真。
<血潮の行方>

こんなにも
たぎった血潮は
何処へ行く
地面に浸みこみ
未来を創る

こんなにも
たぎった血潮は
何処へ行く
地面に浸みこみ
未来を創る
2.水辺の紅葉
やはり水があると紅葉が非常にきれいになる。そしてこの景色は、私の子供の頃冒険した故郷の渓の秋。でも今は壊されてしまった。
<悲しい記憶>

今はなき
故郷の渓
現れて
なぜ壊されたと
やるせなく問う

今はなき
故郷の渓
現れて
なぜ壊されたと
やるせなく問う
ここで、2種の樹が張り合っています。
<ライバル>

若葉から
競い合ってきた
台風は
支え合ったよね
ともに 今 燃ゆ

若葉から
競い合ってきた
台風は
支え合ったよね
ともに 今 燃ゆ
こんなに美しい紅葉の中、歩く人達は幸せになってほしいと思いました。ともかくここでは、コロナは忘れましょう。

「小さな橋を渡るカップル」
ちょっとした池にたどり着きました。


3.人家と紅葉 そして出口へ
植物園から動物園へ移る手前くらいのあたりには、合掌作りの建物などがある。そのあたりの紅葉は、人の眼に柔らかな感じがします。

「合掌作りの建物」
先ほどのようなギラっとした紅葉ではなく、ほんわかとした優しい色が建物の周りを囲んでいます。

「建物と紅葉」


「建物に続く林の紅葉」
そして、植物園のおわり、多分メタセコイア(もしくはラクウショウ)が狼煙をあげていました。
<冬への狼煙>

大地から
樹を染めよとの
命を受け
狼煙と化して
冬へ備える

大地から
樹を染めよとの
命を受け
狼煙と化して
冬へ備える
この訪問は、さーっと通っただけなのですが、とても満足しました。