もう1回やってみよう・・・

身近なことを勉強中です。

カイメン

2021-11-09 22:59:02 | 

新型コロナの影響か、昨年から今年にかけて、魅力的な本が多数出版されている。

読みたい本が目白押しというか、読む時間の捻出に嬉しい悲鳴を上げている中・・

うみうし通信No.112に紹介されていた岩波科学ライブラリーの椿玲未氏著「カイメン すてきなスカスカ」を読んだ。

 

ネット上の書評も絶賛なこのカイメンの本、凄すぎ。

岩波科学ライブラリーでは、倉谷うらら氏著「フジツボ魅惑の足まねき」と同じような良い衝撃を受ける。

 

岩波科学ライブラリーは、スペシャリストの著者が、自慢・苦労・誇張・宣伝等を極力排除して、普通の文章で事実を重ねて謎を解明する感じの読みやすい本だと思うけど・・

どの本を読んでも面白いのか?というと、なかなか難しくて、大して読んでない自分ですが・・「なるほど」と納得した本より「う~ん」と頭を抱えた方が圧倒的に多く(基礎知識や読解力の無さにも原因がありますが)・・ネット上の書評にも結構な差がある。

 

そんな中でも絶賛されているこの本・・

「何が良いんだ?」と、やや疑いの気持ちを持ちながら読みだしたところ、一気に読了し・・

以前撮ったカイメンの写真を引っ張り出して、書中のイラストとを見比べ・・

更に・・実際に磯へカイメンを見に行ってしまった。(笑)

ここは三重県鳥羽市の県道沿いの海岸・・

 

国内では最大級と思われるティタノサウルス形類の鳥羽竜の化石が見つかった場所。

 

今シーズンの昼間では、ほぼラストの潮位50cm程。

標準語を話すベテラン風化石ハンター一人にお会いしただけで、ほぼプライベートビーチ。

 

カイメンは、小さな群体ばかりで・・、巻末に記されてた採集しての骨片観察は断念。

 

だいだい色のは、出水孔が沢山あればダイダイイソカイメンで、無ければチビホネテダニアじゃないか・・

程度の自分では同定不能。(本によると・・見える孔はすべて出水孔で、入水孔はとても小さいらしい)

 

こちらに至っては、濃い緑の藻状のもオレンジのも多分カイメンなんだろうなぁ~という程度・・

 

こちらのオレンジの周りの茶色いのもおそらく・・とか・・

 

こちらのもさっとしたのも・・穴がそれなりに沢山あるからカイメンじゃないか‥で・・お手上げ。

 

これは、地衣類のようにしか見えないけど・・・カイメンに感じる。。

 

で・・カイメンよりも・・ホンヤドカリに目が行く・・

イシダタミの殻は磨いたようにきれいで・・

スガイの殻は死んだら無くなるといわれる、殻につく海藻のカイゴロモがまだしっかりと残っている・・

 

これは・・コンクリーションって奴では? (見るだけでスルー)

 

化石ハンターによると、「割らなきゃ出てこない」「ゴミばっかだった」「半年に1個くらい、それっぽいのを見つける人がいるらしい」とのこと・・

 

バカな磯遊びはさておき・・

カイメンの本に紹介されていた、カイロウドウケツ(名古屋港水族館の写真)は、ガラス海綿グループという、カッコイイ名前のグループで・・

その構造が、省エネ&高剛性で・・バイオミメティクスとして、ロンドンのガーキンという高層建築に応用されているのだとか・・

自分の感覚は万人の平均値とは思えないので、皆々様が同じ感覚になれるのかは微妙ですが・・

この本を読んだことで、自分は心がウキウキするひと時を過ごせました。(←このせいで・・ブログを放置していたとも言えるかなぁ~???)

 

<ネットで見つけた・・参考になったカイメンのHP等>

京都大学 船山研究グループ

磯でみかけるカイメンの図鑑

工務店細胞が「建設」する深海のスカイツリー

大阪湾岸生物研究会のブログ「田倉崎での追加種」 ←今回のだいだい色のに似ているか?

 

この本は良かった・・系の他では、科博の田島木綿子氏著「海獣学者、クジラを解剖する。」にも圧倒された。

(←この本のテーマも万人受けするかは微妙な気はするけど・・実にわかりやすいスゴイ本です。)

 

更に・・児童用ですが・・これも凄いです!!!

 

以上、本日もご覧いただき、ありがとうございました。


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