新型コロナに関しては、
あまりにもいろいろなことがいわれていて、
「免疫学の権威は『最後は集団免疫しかない』と言っている」
と報道されているかと思うと、
「感染して抗体が確認されたからといって、
再度感染をしないだけの免疫ができるか分からない」とも報じられ、
テレビのワイドショーでは、日々、視聴者の不安をかきたて、
罹患すれば死に直結するかのような、
恐怖感を煽る報道の仕方に余念がない。
「正しい情報を得ましょう」と言われても、
こうも感染症に詳しい「専門家」がたくさん出て来て、
真逆のことをあれこれ言われると、
いったい何が正しい情報なのか、分からなくなるよね。
がん・感染症センター都立駒込病院の感染症科部長として
実際に最前線で治療にあたっている今村顕史先生は5月12日に、
「新型コロナにおける最大の問題は、その増加と悪化の「スピード」です。
数日で倍増する感染者、あっという間に重症となっていく患者。
医療の拡充が間に合わないのです。
『こうして各国の医療体制がドミノ倒しで圧迫されていったのか……』。
それを最前線の現場で実感しました。
この感染症を、決してインフルと同じと思ってはいけない。
現場でみた景色は想像以上に厳しいものでした。
最前線の医師も恐怖を感じるほどのスピード……、
これが、新型コロナが潜在的にもっている本質です。
各自治体は、再増加に向けて最大限の準備をする必要があるのです」
とSNSで発信していた。
「論文を読む限り」とか「これまでのウイルスは」とか、
「これまでの経験からすると」ではなく、
実際に今、新型コロナの治療に携わっている
感染症専門医が言っているのだから、この発信のとおりなのでしょう。
だから、たとえ緊急事態宣言が解除されても、私たちは当面、
接触・飛沫感染に注意して、感染しないように、
感染を広げないようにふるまうしかない。
気を抜かず、玉石混交の情報に振り回されることなく、
「正しく恐れ」て、手洗いと3つの密の排除を積極的に行う。
とにかく私たちは「感染せぬよう広げぬよう」、
細心の注意を払いながら、生活していきましょう。
それが習慣化すれば、新型コロナだけでなく、
インフルエンザやその他の感染症予防にもつながるはずだし、
新型コロナの第2波、第3波が来ても、
被害を最小に抑え込めるのではないかしらね。