銚子漁港へ取材に行った折のこと。漁協の人オススメの店「海ぼうず」に足を運びました。「その日の朝に水揚げされた新鮮な魚介類がいつでも味わえる魚料理店」としてテレビにも出たことがあるらしい。
店に入るとツルピカ頭の主がカウンターの中で何やら調理中。「主がツルピカ頭なので、海ぼうずなの?」と思いながら席につく。名物は銚子沖で獲れる銀ダラの仲間「アブラボウズ」という魚のようです。
アブラボウズは水深400mの岩場に生息する深海魚で、大きなものでは体長2m近く、体重も91kg超えるものが上がるとか。超高級魚とされるクエに見た目が似ているそうですよ。
店の若女将が「脂が乗っていて美味しいですよ」というので、アブラボウズも並んだお刺身の盛り合わせと、アブラボウズの定番料理だという照焼きを注文。カメラマンの沢海さんご所望の「金目の煮付け」も迷わず注文。
ビールの中瓶3本を空けたあと、「魚料理なら日本酒でしょう」という2人に付き合って、またしても地酒の飲み比べ。千葉県の特別純米酒「不動」と銚子の地酒「徳明」。「不動」は純米酒らしくがっつりとしたお酒だったし、「徳明」も美味でした。
で、アブラボウズは刺身もとろっとしていましたが、照焼きの脂身が沖縄のラフテイの脂身のようでびっくりでした。
しかしながら、大きな金目の煮付けのプリッとしや食感と、甘さ控えめなちょうどいい味付けにやられちゃいまして、やはり軍配は金目に上がったのであります。
あんなに「あまり呑まないようにしよう」と申し合わせたのに、1人ビール中瓶1本と地酒3合をペロリと飲み干し、ほろ酔い気分で、宿のそばに見つけたラーメンの屋台にまで立ち寄ったのでした。さすがに私とゆうさんは半分こしましたが。
宿では酔いも手伝って、浴室を見に行ったり、それぞれの部屋を見に行ったりし、「お風呂は入るのやめよっか。何かちょっと」となり、ゆうさんの部屋は12畳くらいあって怖いので、「やっぱり一緒の部屋で寝よっか」ということになり、私がゆうさんの部屋に移動していったのでした。
翌朝3時半、数時間の仮眠ではまだ酒が抜けきらず、女2人は(沢海さんは「大丈夫です」と力強く言ったのだ)ぼーっとしたまま、宿を後にしたのでありました。