関東他県の動物指導センターに収容されている黒ラブを引き取りたいという人がいたため、仲介している里親会が現地に向かうことになり、先日それに同行させていただいた。
その動物指導センターに収容された犬猫たちのいのちの期限は1週間。早いところでは3日間の猶予しかない厳しいところもあるという。
引き取り手が見つかったのは、まだ若く肉付きのよい元気そうなオスの黒ラブだった。いやがうえにも思い出すトチたちのこと。どういう経緯でこの黒ラブが収容されたか詳細は分からなかったが、引き取り手がいなければこの子にも悲しい末路が待っていたのだ。
そのセンターの犬舎には他にもコーギーやシーズー、イングリッシュ・コッカー、柴犬、テリア系の大型犬など10数頭がいた。人懐っこくブンブンしっぽを振って挨拶する子、おびえ切って固まっている子、出して欲しいと吠えて訴え続ける子……、皆いのちのカウントダウンが始まっている。
吠えもせず、ただ大人しく目で訴えかけていたコーギーは5歳だった。飼い主の事情でここに連れて来られたという。詳しい事情は聞くことはできなかったけれど、5年も一緒に暮らした犬を殺処分する施設に連れてくるとは……、理解に苦しんだ。最近飼い主さんが高齢になって飼えなくなって手放す例も多いけれど、ここへ連れてくる前に何か手立てはなかったのだろうか。全員を引き取るわけにはいかない現実に私は施設の陰で泣いた。
その日は高速道路の渋滞もあり、思いのほか帰宅が遅くなってしまい、初めてカヤを12時間近く留守番させることになった。正直、私はカヤの食糞が気になって、道中かなりハラハラしていた。
慌てて玄関を入ると、カヤはいつものように私の仕事部屋で一人ポツンとしていた。そっとのぞくと、時々うなだれた顔をあげて主のいない机のほうをじいっと見上げている。見えもしないその目で……。
私はこのカヤの姿に弱い。寝ないで待っている姿に胸がきゅうんとなる。「ああ、カヤ。遅くなってごめん、ごめん」と言って近付くとキョロキョロしながら喜んでバタバタし、いつものように歓喜の回転ジャンプを繰り返したのだった。
トイレを見に行くとちゃんとオシッコもウンチもしてあり、究極の「自給自足」はしていなかった。ああ、よかった。フードを変えたことも功を奏したのかもしれない。状態が昨日のブツと明らかに違っているもの。
教えてもらった腸内環境を整えるサプリもさっそく注文した。できるなら食糞の習慣化を防ぎたいな。
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