日本吹奏楽指導者協会(JBA)の東海支部で行われた指揮法講座を受講するため、名古屋芸術大学へ行ってきた。9月末の段階で決定していたもので、定期演奏会が終わったあと、自分の次のステップへの目標を設定する機会を作らないといけないと思ったからだ。それに、せっかく入会にあたってはJBA会長である遠山先生が推薦責任者になってくださったこともあり、頑張らないといけないということもあった。
そういうわけで参加した今回の指揮法講習会。講師は指揮者の井村誠貴先生。オペラやミュージカルを中心に活躍されている先生だ。拝見したところ、オーケストラだけでなく、吹奏楽や他のジャンルにも対応のできる指揮者だと思った。模範演奏(動画)でもその様子がよくわかる指揮ぶりだ。
モデルバンドは名古屋芸術大学ウインドオーケストラで、ご指導されている竹内雅一先生は、今までにもお世話になった先生だ。また、浜松出身の学生もいて、見覚えのある顔がバンドの中にチラホラ。
講習にあたっては自分なりに課題を持って参加した。『大きなエネルギーを要する場面でもエネルギーに負けない指揮を振り、なおかつそれが的確である』『フレーズや調性によって、開始や頂点、終始など、こちらが感じていることが言葉ではなく棒で明確に伝えられる』の2点についてである。
実技講習を通じていただいた細かいアドバイスはたくさんあるが、大きく以下のようなことをご指導いただいた。
①まず、指揮をする場合に、どのパートを振るか
②Tempoを進めるために、指揮者自身がしっかりビート感をもつ
③余拍でどんな種類の息を吸わせるか、キャラクターを先に示す
当たり前といえば当たり前のことばかりだが、毎日学生バンドを指導していると忘れてしまうことが多く、今後の活動の中で少しでも意識していきたいと思うことであった。
今回は4人の受講者が名古屋芸術大学W.O.の皆さんをモデルバンドにして『アルメニアンダンス パート1』を題材に実際に指揮をしながら行うとても贅沢な講習(たぶん音大の指揮法の講義よりも実践的ではないか?)で、受講者の経験や年齢もさまざま。そのため、アドバイスも段階がちがっているが、聞いていてもとても参考になることばかりだった。
この日は友人のM氏も石川県へバンド指導の勉強に出かけていたという。忙しい毎日が続き、どうしても自分のことが後回しになってしまうが、1年に何回かはこうやって勉強することが大切だと思う。
ここにみえる指導者の方も講習会に参加してみてはどうだろうか?