マンション・メンテblog

集合住宅管理新聞「アメニティ」のブログです。工事業者募集やセミナーの案内などを随時掲載していきます。

つつじが丘ハイム、3回目の大規模修繕工事

2015-01-21 11:41:52 | 外壁等
1972年竣工、12階建て2棟、5階建て2棟、計4棟443戸の団地型マンション、つつじが丘ハイム(東京)は、NPO日住協の「大規模支援支援制度」を利用して、3回目の大規模修繕工事を実施しました。集合住宅管理新聞「アメニティ」で事例を紹介しています。
http://www.mansion.co.jp/maintain/example/outerwall/outerwall1411.html

初めての大規模修繕

2007-12-10 09:30:00 | 外壁等

グランドメゾン中山
(神奈川県・横浜市)



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管理組合が体験する初めての大規模修繕



グランドメゾン中山は、横浜市北西部、JR横浜線「中山駅」から徒歩10分の位置に1995年6月に建設された。08年3月には同駅から日吉を結ぶ横浜市営地下鉄4号線(グリーンライン)が開業予定で、「よこはま動物園ズーラシア」への直通バスの発着所にもなっている。RC造6階建て、総戸数99戸(内店舗2)。今年で築後12年。今年5月から行われた大規模修繕工事が、管理組合にとっては初めて体験する大掛かりな工事となったが、修繕委員会を立上げ、施工会社数社の入札方式により㈱東京建物テクノビルドに一括発注で決定。今年10月に滞りなく工事が完了した。

主な改修箇所

改修工事を行うことでその耐用年数を延ばし建物内外の美装により環境の向上、防犯対策と資産価値の維持、向上などを目的とし工事を行った。
主な改修箇所は以下の通り。

外壁下地補修工事

外壁塗装の下地(躯体)の劣化損傷の機能回復に重点を置き、モルタル浮き補修、鉄筋爆裂補修、コンクリート・モルタル欠損補修、クラック補修等を行い、欠落部分には樹脂注入や樹脂モルタルを用いて防水し、防食機能を回復させた。

シーリング工事
打継目地、サッシ廻り、建具枠廻り、手摺根元廻り、ガラリ廻り等のシーリング打ち替え補修を行った。

塗装工事
外壁、内壁、天井、バルコニー、廊下天井、玄関扉、鋼製扉等の塗装を実施。特に外壁は、石目調塗装にカラーリングし、明るく新鮮な雰囲気に変更した。





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施工前
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施工後 石目調に塗装

防水工事
防水工事は、屋上、アスファルトシングル屋根、6階屋上の補修及びトップコート、庇、バルコニー床、開放廊下、階段、店舗屋上等を施工。屋上は、既存防水層の劣化部のみの補修とし、全面にシルバーコートを塗布。また各所架台はウレタン塗膜防水、非歩行用密着工法とした。





その他の工事
エレベーター扉・枠、各所侵入防止対策、各戸カメラ付インターホン化、エントランス扉改修、共用照明改修、外構植栽改修等も合わせて行われた。
特に今回の工事目的の一つ、防犯対策として、1階廊下部にアルミ製格子型手摺を侵入防止柵として新設。各戸インターホンは、従来インターホンのみだった物を各戸カメラ付きに交換した。
共用部照明改修工事は照明照度の改善を目的として、開放廊下、階段、駐輪場、エントランス等の器具の交換及び新設など。
手入れが難しかった外構各所の植栽(アイビー)は撤去及び玉砂利、ウッドチップ敷きに改修。又マンション名をしるしたプレートも新たな物に換え、書体のデザインも一新した。

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室内インターホン施工前





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施工後カメラ付きに交換



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施工前の植栽



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施工後ウッドチップ敷き

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プレート施工前
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施工後デザイン一新

















【施工】

株式会社東京建物テクノビルド



<アメニティ新聞303号 2007年12月掲載記事>




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防犯性・耐震性も向上

2007-09-11 09:00:00 | 外壁等

Photo_2ルネ朝霞台グランアベニュー大規模修繕工事(埼玉県・朝霞台)



1 建物概要「ルネ朝霞台グランアベニュー」は、東武東上線朝霞台駅及びJR武蔵野線北朝霞駅から徒歩約20分の、住宅・マンション・工場や、立教大学・本田技術研究所・畑が混在している地域に立地しているマンションである。建物は経年12年で、11階建(4棟・連棟)、陸屋根250戸で、コの字に配置され、ゆるやかに北側に傾斜している敷地にある。2 管理組合の取り組み大規模修繕工事を計画し運営管理することを目的として、管理組合の下部組織として、大規模修繕委員会を設立した。設立にあたり、委員会会則を作成し、目的・業務・選任方法、委員の任期と退任・改選、委員会での決議事項、理事会との関係等の規定を明文化した。このため、理事会と委員会との連携が良好に行われた。修繕委員会でコンサルタント候補者を選定し理事会で承認し、建物調査・修繕基本計画・修繕設計・工事監理のコンサルタントを依頼した。修繕委員会には理事長も参加し、工事中の居住者への協力依頼等もスムーズに処理された。3 修繕工事の特長等(1)外壁塗装外壁塗装は、手摺壁外側等の雨掛かり部位に経年劣化による退色やチョーキングが進行していたので、雨掛かり部のトップコートはフッ素塗材、バルコニー内壁等の非雨掛かり部はアクリルシリコン樹脂塗材、バルコニー等上裏は、コンクリートの中性化抑止をはかるため、カチオン型ポリマーセメント吹付の上、複層塗材仕上とした。(2)開放廊下等床防水開放廊下の床面は塩ビシート貼りであったが、塩ビシートジョイント部等の浮きや剥がれが見られたので、貼り替えを行い、巾木・排水溝にはウレタン塗膜防水を施し、防水性能の向上を図った。(3)バルコニー床面薄塗モルタルの剥がれ・ひび割れ、外壁入隅部のウレタン塗膜防水の剥がれ等の劣化が見られたので、防水性能・美感向上を図るため、防滑性塩ビシート貼り+ウレタン塗膜防水とした。4)屋外階段コンクリート屋外階段は塩ビシート貼り+ウレタン塗膜防水、鉄骨階段床面はPCで あったが、騒音対策としてゴムシート貼りとした。(5)玄関扉取替基本計画策定時には、住戸内の結露対策として、アルミサッシ窓ガラスをペアガラスに、玄関扉を断熱性能を向上した扉に取替を計画したが、コスト面でペアガラスは断念。今回の工事では、玄関扉の断熱性能を上げて結露防止を主とし、ダブルロックによる防犯能、対震丁番・対震プレートによる耐震性能、プッシュブル錠によるバリアフリー性能を向上させた。尚、扉の郵便差入口は取り付けないので、新規に、外壁に新聞入れ金物の取り付けを行った。   4 玄関扉取替・新聞受け金物(パネル)取付(6)外構等スロープ改修1階エレベーター廻りや外構の階段部に設置の急勾配のスロープを、緩勾配のスロー       プにするため、スロープの位置変更や外構部床面(インターロッキング貼り)の嵩げを行い、バリアフリー性能を向上させた。(7)ガス給湯能力増強等本マンションの各戸給湯器は16号で、冬季には、台所で給湯していると風呂の栓から充分なお湯が出ない状況であった。冬季に2水栓を使用しても、充分なお湯が保できる給湯器(24号)に取替が出来る基盤整備を行うと共に、埋設ガス管の老朽化・耐震化対応を行った。このために、敷地ガス引込部から立て系統ガス立て管接続までの 埋設管(土中・床下ピット内)の改修と、既存メーターボックスが小さく給湯器設置スペースが狭い住戸に、新たに給湯器設置用ボックスを新設した。  Photo_1給湯器設置用ボックス新設



【設計・監理】一級建築士事務所八生設計事務所【施工】佐藤工業グループ佐藤リフォーム(株)(八生設計事務所 一級建築士 近藤武志)



<アメニティ新聞300号 2007年9月掲載記事>




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築36年公団分譲の大規模修繕工事

2007-08-17 09:00:00 | 外壁等



永山3丁目第二住宅(東京・多摩市)



6月24日NPO日住協主催による工事見学会がありました。工事は8月末頃までの予定ですが工事の内容を設計・監理者にご執筆いただきました。



Photo 工事見学会があった永山3丁目第二住宅



建物概要



永山3丁目第二住宅は、永山駅から徒歩12~15分程に立地する閑静な住環境の公団(現、UR都市機構)分譲団地で'71年に建てられ、現在築36年で今回は3回目の大規模修繕工事となる。地上5階建(階段室型)全8棟、総戸数210戸。スキップや雁行はなくフラットな形状の同タイプで構成される。周囲には別管理の団地や、UR都市機構の賃貸団地が隣接する。当団地は隣棟間隔にも余裕があり、施工しやすい立地といえる。



【専門委員会発足からコンサルタント選定まで】



平成17年9月に、第3回大規模修繕工事の修繕委員会が発足して、第3回大規模修繕工事に向けて立ち上がった。建物の劣化状態が顕著で、特に鉄部については塗膜剥離や発錆が随所で見られ、また、北側外壁面のひび割れが目立つ状況であった。既に、大規模修繕の時期に達しているというのは誰の目でみても明らかな状況で、組合内部でも勉強会をして工事に向けてスタートを切った。今回はコンサルタント選定を一般公募して決定することになり設計事務所の募集を行った。書類、見積等で1次選定を行い、更に2次選定では、1次選定通過会社によるプレゼンテーションを実施して、総合評価の結果、株式会社三衛建築設計事務所が採用されることとなった。



【劣化調査診断から設計までの検討】



平成18年3月末から3ヶ月の期間で建物調査診断を実施。外観でも劣化が顕著な状態であったので、調査診断の大きなテーマは塗膜引張試験で、外壁塗装の塗り重ねが可能かどうかを判定することであった。結果としては塗膜の付着は良好であり、今回は全面剥離ではなく、脆弱部のみを剥がし、全体的には塗り重ねとすることになった。中性化については、この年代の建物の傾向として、付けおくりのモルタルが厚いため、比較的中性化は進行してないという結果であった。設計段階での、大きな検討事項は北側外壁のひび割れに対しての対策で、防水型弾性塗料の採用まで視野に入れ検討したが、結果的には、躯体に打継ぎ目地を新設することで、塗装仕様としては一般的な微弾性主材に超低汚染シリコントップとなった。



階段入り口のバリューアップも一つの検討課題であった。提案段階ではCGを作成してイメージを管理組合にわかりやすく伝えるようにし、十分に議論をして仕様決定となった。階段室は現状劣化状態が顕著であったこともあり、今回の改修でインパクトを与える部分でもあり、錆だらけのノンスリップを撤去して階段床は塩ビシート貼り、照明器具は既存の逆富士蛍光灯を撤去、カバー付電球色の蛍光灯器具に更新とし、機能的効果と視覚的効果の両立を図った。

鉄部については、ケレン及び錆止めを入念に行うように、仕様を策定した。バルコニー防水は階段同様に塩ビシート貼り(溝はウレタン)とした。妻壁のタイル改修については、設計段階では一般的な補修という選択をしたが、後に施工段階でこの部分を全面貼り替えと設計変更することとなった。
尚、屋上防水については診断の結果、状況がそれほど悪くないため、今回は保護塗装という選択になった。



【施工業者選定】



工事業者選定は、まず見積依頼候補会社を一定の基準を設定した上で、公募により募った。応募は15社で、その中から書類審査で5社に見積依頼することになった。見積書の内容を精査し委員会で審議をして2次選定を行い、2社に絞った。3次選定では2次選定通過の2社にヒアリングを実施し、その後、委員会にて審議して1社を内定とし、2月4日臨時総会で建設塗装工業株式会社を施工会社として決定した。

((株)三衛建築設計事務所・大沼秀弥)



〈主な工事項目及び仕様〉

(1)外壁修繕工事
   躯体補修については劣化が顕著なこともあり、グレードの高い仕様とした。モルタル          浮きについては、注入口アンカーピン工法、ひび割れ補修は、弾性発泡エポキシ樹         脂注入工法を仕様に選定した。但し、妻タイル壁については、施工段階で既存タイ         ル全面撤去の上、タイル新設に設計変更とした。

(2)外壁塗装工事
       微弾性主材+超汚染シリコントップ

(3)鉄部塗装
     下地が悪いことで、重防食用厚膜型塗料(ウレタントップ)を採用

(4)シーリング工事
     ノンブリード型ポリウレタンシーリングに更新

(5)バルコニー・階段防水
     塩ビシート貼り(側溝はウレタン)

(6)その他工事
     A.階段室照明器具取替え(カバー付電球色蛍光灯)
     B.階段室入口改修  床タイル貼り、仕切り壁新設、ポスト取替え、その他仕上げの       グレードアップ等



<アメニティ新聞299号 2007年8月掲載記事>




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施設のグレードアップとメンテ費用の提言も図った3回目の大規模修繕工事

2007-07-11 09:00:00 | 外壁等

Koji0707_01 花見川住宅(千葉県・千葉市)



花見川住宅は千葉県千葉市郊外に位置する、旧公団花見川団地(総戸数7246戸)の中の分譲街区(6・7街区)として、昭和43年(1968年)入居の40棟・1530戸からなる集合住宅である。今回の第3回目の大規模修繕工事着工時(2006年)は入居後38年目となる。



管理組合では、今回の大規模修繕工事の計画に先立ち、2004年に長期修繕計画の見直しをした。その際に建替年限を最長築後80年迄延長することを見据えて検討した。



建替年限を延長するに当たり、事前調査を実施して既存の躯体強度の現状確認と以後の躯体強度保持の為の計画修繕仕様を検討した。



事前調査の結果、躯体コンクリートの圧縮強度は良好な状態を保持しており、コンクリートの中性化の防護と、ひび割れ等からの浸水等による鉄筋の腐食を防止すれば、躯体としては建替年限の延長に充分対応出来るものと判断した。



また、既存塗膜の付着強度はかなり低下しており、既存塗膜の破壊面は新築時のリシン層とモルタルの界面と確認した。よって、新築時の塗装から4回目の塗装となる今回は、外壁の既存塗膜は全面除去する仕様とした。



Koji0707_07 外壁洗浄



建替え時期の延長により中間期に当る築後38年目となる今回の大規模修繕工事において、住環境と安全面の向上と今後の維持管理費用の低減の面から、既存施設のアルミ化・ステンレス化など施設のグレードアップを前提とした改修仕様とした。



工事期間は2006年6月~2007年7月(14ヶ月間)を予定、施工会社は工事規模から屋上防水施工会社を含めた3社共同企業体とした。



主な改修内容は下記の通りである。



管理組合では現在まで、2000年に階段補助手摺取付、2001年に電気容量増量(60A対応)と幹線更新、2005年に光ファイバーとケーブルテレビ導入等、住環境の改善に取り組んで来て今回の第3回目の大規模修繕工事に至っている。



今後は、2012年に大屋根防水全面改修・階段室床改修・外灯改修、2013年に給水管更新、その他外構整備等を計画している。管理組合では、今後とも建物の維持管理の充実とバリアフリーを含めた更なる住環境の改善に取り組む予定である。



Koji0707_06 北面手摺施工後



〈主な改修内容〉



【屋上防水改修】



  • 大庇は2012年の大屋根改修に合せた仕様にて全面改修し、大屋根は部分補修とトップコート塗布


【外壁改修】



  • 超音波による既存塗膜の全面除去及び露出躯体面の全面補修


  • 高耐候低汚染水性シリコン樹脂塗料仕上


【ベランダ改修】



  • 床ウレタン防水増塗り、平面は長尺樹脂シート貼


  • 鋼製手摺をアルミ製手摺(300kgタイプ)に更新


  • 鋼製物干金物をアルミ製伸縮タイプに更新


  • 隔板枠のアルミ枠更新及びボードはアスベストを含まないケイカル板に更新


  • 手摺壁笠木天面ウレタン防水材塗布による躯体保護及び表面平滑化


【窓等手摺改修】



  • 鋼製窓手摺をアルミ製手摺に更新


  • 一部棟階段鋼製手摺をステンレス製手摺に更新及び補助手摺取付


【玄関扉改修】



  • カバー工法による更新、扉仕様のグレードアップ・扉性能向上及び防犯性能強化


花見川住宅玄関扉改修施工前 玄関扉施工前


花見川住宅玄関扉改修施工後 玄関扉施工後


【集合ポスト更新】



  • 全戸分(155階段)のポストをダイヤル錠付A4対応大型タイプに更新


【その他金物等更新】



  1. 屋上ハッチ蓋を鋼製からステンレス製特注品に更新


  2. 一部棟の屋上エキスパンション金物をレジノ鋼板製からステンレス鋼板製に更新


  3. 階段掲示板をステンレス枠900×600サイズに更新


  4. 室名札をステンレス製に更新


  5. 床下点検口をステンレス製鋼板にて改修


  6. 階段室電話埋込ボックス、妻壁電話埋込ボックス蓋を鋼製からステンレス製に更新


  7. 一部棟の階段室PS木扉の更新


  8. 階段室メーターボックス鉄扉のカバー工法による更新


  9. 全竪樋(樹脂製)の更新


花見川住宅室名札施工前室名札施工前


花見川住宅室名札施工後 室名札施工後


【設計・監理】



一級建築士事務所秋設計



【施工】



(代表幹事会社)建装工業株式会社



渡辺物産株式会社



南海工業株式会社



<アメニティ新聞298号 2007年7月掲載記事>




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