Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

家で親を看取る、その時あなたは

2013-04-21 | 家族

 

 明日4/22は、父の死から三年目の春を迎える。

 たぶん私の気持ちの中では父母の死は、一通りの決着をつけたと思っている。

 それでも未だ遺品整理の、取っ掛かりさえ出来ないのは、やっぱり怪しいのかな?

 

 今夜、NHKスペシャル「家で親を看取る、その時あなたは」を観た。

 冒頭いきなり、在宅介護の末に呼吸停止。

 救急車を呼ばないまま肉親の死を看取るというシーンだった。

 (結局、救急車を呼んでも間に合わないのだ。それが本来、自然な死なのだろう)

 

 この横浜の家族は、きっと両親とのコミュニケーションをずっと絶やさず

 交歓することが可能だった幸せな家族だったのだと想像する。

 父親の最期は、痰吸入後「もういい。ありがとう」という労いの言葉だったらしい。

 

 胃瘻を続ける在宅看護のケースは、

 在宅医師や介護スタッフを交え、家族の「胃瘻を止めたい」という意思との葛藤だった。

 新しい医療制度は、延命治療の中止に含みを持たせながら、決定を現場の医師や家族に委ねた曖昧な制度だ。

 高齢化に伴う医療費削減を推し進めながら、責任の所在を曖昧にするところは相変わらず。

 この家族の場合、意思決定の前に母親は体調を崩し他界した。

 

 胃瘻を受けない場合、

 高齢者が老衰で死に至る経過は、まず食事にともなう吞み込み(嚥下)が出来なくなる。

 食べられなくなって死に至る日数は、この番組では二日だった。

 

 私は、父や母を真っ当に看取ることが出来たのだろうか?

 母の場合、新しいケアマネさんを通じて24時間の在宅医師や在宅介護スタッフの体制を万全に整えていた。

 私自身が、この横浜の家族のように手厚い在宅介護が可能であったか?疑問は残る。

 あれやこれや、やってあげられたことは沢山あたまに上ってくる。

 まぁ、いまさら悔いてもせんないことだが…

 


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6 コメント

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東北論 (ランスケ)
2013-04-22 12:13:24
いつものことですが、またこのブログ記事も後半部分を書き直しました。
(ほとんどの文章に後日、手を入れています)
まぁ今更、後悔してもねぇ(苦笑)

それとは別に、内田樹の「東北論」は面白い。

http://blog.tatsuru.com/2013/04/22_0928.php

ぜひ御一読を。
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走り書きで失礼します (ホッホ)
2013-04-22 12:55:58
自分の両親も病院亡くなった。
状況的には、自宅には帰れなかった。

石井光太の「遺体」中に遺体安置所で家族が亡くなった
子供を見つけた時、”寒かったね、さあお家に帰ろうと〟
声をかけるシーンがありました。

余命が分かれば、本人も家族も家で看取りたいですね。

「八日目の蝉」「11.25自決」「白夜行」のDVD観ました。
八日目の蝉は、色々解説がありますが、薫が生む子
が八日目の蝉ではないかと思います。
返信する
「わかりやすさ」に要注意 (ランスケ)
2013-04-22 14:30:50
ホッホさん、書き込みありがとう。

~余命が分かれば、本人も家族も家で看取りたいですね。
本当にねぇ~
それが明日か?それとも永遠とも思える長い時間なのか?
そいつが分からないからねぇ~

「11・25自決」って何かと検索すると若松孝二の遺作だったんだ。
http://www.youtube.com/watch?v=xNIb4kvabIQ

三島由紀夫の自決ですね。
確かにあの事件はショックだった。
若松孝二らしいというか、現在の社会全般の右傾化を考えるとタイムリーなのかもしれない。

この作品の主演男優、井浦新は、ヤン・ヨンヒの「かぞくのくに」にも出演してるよね。
http://www.youtube.com/watch?v=htGbRVJ1n2I

いい俳優さんだね。
北朝鮮の問題も拉致や脅威ばかりの一面的な報道や論調ばかり。
そしてこの問題で別の視点を持つことが許されないような状況だ。
こういう思考停止状態って本当に怖い。

以前から言っているように「わかりやすい話」は一度疑ってみた方がいい(苦笑)

エミール・クストリッツアの「アンダー・グラウンド」観ましたか?
http://www.youtube.com/watch?v=QzWOYvrfCPI

返信する
ドミニク讃歌 (ホッホ)
2013-04-25 00:15:48
井浦新は、4月からの新日曜美術館の司会をしてますね。
今時の役者らしからず純真で無垢で背伸びしないそのままの演技が誠実で印象にのこります。

「アンダーグランド」ハイテンションな演技と音楽、目まぐるしいカット。
悲劇が喜劇に、チャプリンの悲しくも切ない映画のシーンをおもいだしました。

旧、ユーゴといえば、フランスと同じように第二次大戦にクロアチアのファシスト団体ウスタシャがユーゴスラビアに侵攻したナチス・ドイツに協力して傀儡国家の「クロアチア独立国」を樹立。同時に域内のセルビア人を大量虐殺した。そしてセルビア人もクロアチアに報復・・・。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B7%E3%83%A3

ドミニク・サンダの「暗殺の森」がやっとDVDになったので借りました。

10代の後半にテレビでドミニク・サンダの映画をみました。その瞬間から、瞳孔が開きぱなっしあまりの美しさに身動きが取れなくなりました。
ドミニクさまがでているシーンは、画面の中が華麗で、優美で、美しく全てが輝いてめくるめく時が流れていきます。

http://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%80&hl=ja&rlz=1T4ADFA_jaJP489JP489&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=dux3Ufb2LumyiAfKm4CYCA&ved=0CD8QsAQ&biw=1335&bih=692

そして私は、ドミニクさまの下僕となりました。
全てを、失ってもよいドミニクさまのお傍にいれればと
心の底からおもいました。

私と、同じような人をネットで見付けました。
http://dominiquesanda.at.webry.info/

ランスケさん御免なさい。暴走してしまいました。

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脱線 (ランスケ)
2013-04-25 10:35:03
伝説の映画「アンダーグラウンド」を見終わって放心しました。
ちょっと言葉がみつからない衝撃的な体験でした。
今現在も、それを上手く言葉に置き換えることが出来ないので、
こんなコメント欄で、つぶやいています。

あの映画を貫いたブラスのジプシー音楽のように、ハメルーンの笛吹きに導かれて喧噪のなか、悪夢の地下迷宮を彷徨っているような気分。

さてホッホさんは、書いているうちに理性を失って暴走してしまったようです(苦笑)

ドミニク・サンダのような「運命の女」を予感させるような危険な女優…いますよね。
私は、シャーロット・ランブリングでした(笑)

おいおい、ずいぶん元ネタの「自宅で親を看取る」から遠く離れた会話になってるよ。
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愛の嵐は強烈だった (ホッホ)
2013-04-25 12:30:31
シャーロット・ランブリング
あの「愛の嵐」の女優ですね。
この映画は自分の観る立ち位置が決まらなかった。

最近ではトリアー監督の「メランコリア」に母親役で出演してます。
http://www.youtube.com/watch?v=QpzxOp3Nm3s
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