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雨が一週間降り続けて雨上がりの日曜日、苔の湿原、笹倉へ入った。
ここはまとまった雨が降った後でないと湿原に水が溜まらない。
雨上がりの瑞々しい森の緑と空を映す笹倉を期待した。
朝の久万高原は、放射冷却で朝霧が立ち込めていた。
立ち込める霧の狭間から朝日が昇る。
美しい光芒の朝だった。
このまま笹倉の森も霧の狭間から光射す光芒を期待した。
残念、霧は笹倉への登山口へ到着する頃には晴れてしまった。
雨上がりの森は、水が溢れていた。
万緑の森が清新な水の滴る気配に覆われていた。
零れ落ちる葉叢越しの光が葉先に残った雫のプリズムにキラキラ虹彩を放つ。
溢れる光の森にエゾハルゼミの残響が降り注ぐ。
深い原生林の奥にあるウマスギゴケが毬藻(マリモ)状に隆起した苔の湿原、笹倉。
今日は、ちょうどいい案配に苔と溜まった水のバランスが良い。
水が多過ぎると唯の池だし、少ないと森を映す水鏡が出現しない。
青空と白い雲を水面に映す、アングルと光線状態を求めて小一時間過ごした。
私たち(masaさんと一緒)が一番乗りだったが、その後、たくさんの人が湿原を訪れた。
masaさん曰くNHk四国で放送された「絶景石鎚」の笹倉湿原の影響だろうと。
湿原を後にして、森の中の巨木の残骸、樹洞の中へと入った。
トトロの樹洞と呼んでいる(笑)
帰路は皿ヶ嶺に立ち寄り、咲き始めたササユリを撮影。
森三昧の一日だった。
どうも私の天気読みが当たって、お山は終日、雲に閉ざされた雨の一日だったようですね。
こういう時には長年石鎚へ通い続けた経験則が当たることもあります(笑)
でも、どんな天候でも最初は通い続けることです。
そんな経験が積み重なって自分の中で身体化されます。
何事も頭で考えるよりも身体で覚えるのが一番です。
今日は、公園のアオバズクと偶然出会った美術研究所時代の友人と午後から飲み会でした。
たまには世俗にまみれて懐かしいバカ話に耽るのも良いものです。
どうも台風一過の梅雨明けはお預けの予想…
シェルのおかげで快適ですが この大雨で登山道はくずれてるとこがありました。この後またスカイ
ラインや林道が崩れなければいいのですがーーー
私も、あの作品を数年前のTV放映で見直してみて、強く惹かれました。
よく指摘される民俗学者、網野善彦の歴史観ですね。
私も網野の甥である中沢新一や東北学の赤坂憲雄の影響が強いので網野善彦の著作は何冊か読みました。
14世紀以前の日本が持っていた自然への畏れ(自然崇拝)と人の暮らしが地続きだった世界です。
鬼城さん御指摘の通り、私の撮る写真には間違いなくそれがベースとしてあると思います。
またそれを写真で表現したいと願っています。
その意味で今日のお山開きへ行って「祈りの風景」を撮りたいと思っていました。
でも私の信仰心は、存外、ヤワでした(笑)
当初は私も同行する予定でしたが、台風接近による雨雲の流れを見て辞めました。
四国の脊梁である石鎚は気象変化をダイレクトに受ける最前線ですから。
でも朝、起きてみると青空が広がる予想外の展開。
やっぱり神事の朝は何が起こるか分からない(笑)
石鎚方面は高い積乱雲に覆われいましたが、山上は雲の狭間から神々しい光景が覗くかも?
雨の中出掛けて行ったmasaさんに、お山の神様が微笑むことでしょう。
近頃、ヤワになった私は今日は休養日とします。
公園のアオバズクでも覗いてきます。
トトロの世界ももののけ姫の世界の描き方もこのような切り取りを考えてのことだったでしょう。
残念ながら笹倉は入っていないのです。
素晴らしい場所ですね。
大勢の人が訪れ始めたそうですが、楽しむのはいい、荒らされるのは困ります。
「トトロの樹洞」の名付け、子どもに返ったランスケさんです。(笑い)
撮影ができてよかったです。ランスケさんが背伸び
しながら撮影してた一枚目の笹倉 太陽を入れてたのですねーーーまた秋に行って見ましょう!!