とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

枯草のph

2018年11月01日 | 日記
土壌のphについてはおおよそ見当がついたので、本日は別のアプローチをしてみました。
畑からブタクサの枯れ枝を採取し、植物体内の成分を水に抽出してphを測定します。ブタクサは3メートル程に育つだけあって、枝といえども太くて頑丈です。さすがに中心の茎は硬すぎて折るのが大変なのでやめました。

<サンプル:ブタクサ枯れ枝の抽出成分> ※抽出時間3分程
水道水(ph6.58)に枯れ枝を投入して抽出 → ph6.98
湧き水(ph7.26)に枯れ枝を投入して抽出 → ph7.47 ※抽出時間5分ではph7.52


草木の灰がアルカリ性(主成分:カリウム)なのは知っていましたが、わざわざ焼かなくても十分なアルカリ成分が出ることが分かりました。時間を追う毎にphが上がっていったので、蓄積量はかなりのものだと思われます。畝間に敷いてやれば、微生物による分解の進行に合わせて、安定的にアルカリ成分を利用できるでしょう。

この測定を通して、農具置き場脇通路の土がアルカリ性のひび割れ粘土になった理由がほぼ分かりました。近傍の土手下に積み上がった枯草からアルカリ成分が大量に滲み出し、踏み固められて窪地になっている通路に集積。それによってスメクタイト形成の条件(ph7.0以上)が整い、ひび割れ粘土になった。このように考えて良さそうです。

粘土形成の仕組みを更に理解するため、次は、理論的な側面から詰めてみたいと思います。

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