※ 伝聞の事を含めてこの一文は確認も現地取材もしないまま机上で書いている。間違い、無責任のそしりを免れないが、事後に本格的に取り組むことを約束して、今はストーリーとして一文を続けさせてもらいたい。
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●生徒の津波避難場所は安全な最高標高位置に決めていなければならない。宮古小学校は「暫定版」では最大クラス津波の浸水想定区域にあり海側の2.0m~5.0ままmの浸水範囲に接している。有事には5.0mの浸水を想定せざるを得ない。5メートルは優に校舎の2階を呑み込み校舎3階に迫ろうかという津波である。避難場所としては安心して学校校舎は使えない。しかし200人以上の生徒を短時間で「横町高台」に避難させるのはどうであろうか?可能なのであろうか?
●校舎のすぐ横、あるいはすぐ後ろに素早く避難場所に向かう避難道が必要なのではなかろうか? 宮城県石巻市の大川小学校の校舎のすぐ脇の急勾配の崖を思い出す人が多いであろう。その崖を無視して生徒と先生たちは魔の三角地に向かって津波の犠牲になったのであった(崖をよじ登って助かった生徒もいた)。宮古小学校の周りの崖はより勾配がきついように思われるが、背に腹は変えられない。崖崩れなどなく、それが良いのであれば避難道、または避難階段をそこに作るしかないのでは?と思う。そうすると避難場所の1次スペースは地形の関係でより標高の高い山の尾根になり下の「横町高台」と繋げることになる。
●校舎から避難場所までの誘導。またその事前計画、全学的な管理・役割分担。保護者や町内会、関係機関との連携。防災理念の超ソフトから避難道・避難場所の工事ハードまで一貫した学校防災(議論)を進めてもらいたい。
なお●避難道、避難場所、避難所の困難次第では校舎の高台移転、避難場所兼用高層校舎などの選択肢もある。
その 2 山田町での例=避難階段などの工夫
山田町「中央公民館」に上る津波避難階段。蓄光塗装で日没後も階段の位置がわかりやすい。顔料メーカー、塗装業者が協力して完成した。 (夜間写真は「岩手日報」より) 撮影 織笠 小林美好
(左の写真)防潮堤をまたぐ避難階段を照らすソーラー発電照明灯。山田町は防潮堤の海側に加工場など建物が密集したところも多く、夜間もふつうに仕事が行われている。
右はカラーテープの貼られた防潮堤避難階段。夜間、昼間を問わず慣れない非常階段は上り下りとも足元が不安だ。撮影 小林
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