11年前の「余震」か?「プレート内地震」なのか?「逆断層型地震」と呼ぶべきか?余震の余震「スラブ内地震」と呼ぶべきか?「未破壊域」は存在するのか?
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東北で震度6強 平田直・東大名誉教授「東日本大震災の余震域」
16日午後11時36分ごろ、宮城、福島両県で震度 6強 を観測する地震があった。気象庁によると、震源地は福島県沖で、震源の深さは 約57キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・4 と推定される。福島県南相馬市など各地の消防本部によると、東北地方でけが人と火災の情報が複数寄せられているという。
◇政府地震調査委員会委員長の平田直・東京大名誉教授の話 東日本大震災の余震域で起きた大きな地震。東日本大震災の「余震」と呼ぶかは気象庁の判断だ。震源域は元々、地震が多く起きている場所。引き続き強い揺れが起きる可能性がある。津波注意報が出ており、沿岸域の方は十分注意してほしい。
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【写真】地震の影響で左側に大きく傾いた「伊達政宗公騎馬像」(略)
震源が海と陸のプレートの境界よりも下の深さ57キロで、東日本大震災のようなプレート境界の固着域がすべって起きる「プレート境界型地震」ではないことから、古村孝志・東京大地震研究所教授は「発生機構が異なり、東日本大震災の余震ではない」と指摘する。 震源がやや深く、規模もマグニチュード(M)7・4と大きいため、東北から関東にかけて広い地域に大きな揺れが広がった。発生の2分前に近くでM6・1の地震が起きており、最大震度5弱を記録。揺れの被害を拡大したとみられる。一方、津波を発生させるにはぎりぎりの規模で、海底の変動も海水が持ち上がる量も少なかったため、津波の規模は大きくなかった。 古村教授によると、この付近では、東日本大震災の余震とは無関係に、M7~7・5程度の地震が繰り返し発生してきた。昨年2月13日にもプレート内が震源のM7・3の地震が発生、最大震度6強を記録した。 一般的に、大きな規模の地震が起きた後は、2、3日のうちに同程度やそれ以上の規模の地震が起きる可能性がある。気象庁は「揺れが強かった地域は、今後1週間程度は最大震度6強程度の揺れに警戒してほしい」と呼びかけている。
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日本経済新聞
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日本経済新聞(2022.3.18)
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3/23 河北新報
7震源域の間に「未破壊域」存在か 東北大災害研、警戒呼び掛け
宮城、福島両県で最大震度6強、マグニチュード(M)7・4を観測した16日の地震について東北大災害科学国際研究所は22日、調査報告会をオンラインで開いた。遠田晋次教授(地震地質学)は、今回を含む三つのM7級地震の推定震源域に挟まれる形で断層の「未破壊域」が存在する可能性を指摘し、今後も地震への警戒を呼び掛けた。
三つの地震は今回と昨年2月13日のM7・3、2011年4月7日のM7・2で、それぞれの推定震源域は図の通り。いずれも東日本大震災の本震の影響で発生したと考えられ、震源は陸側プレート(岩板)に沈み込む太平洋プレートの内部だった。
三つの推定震源域の間にある領域に関し、遠田教授は「ひずみの変化を計算すると、非常に力が加わっている。周囲のプレート境界も同様に影響を受けており、地震の誘発に注意が必要だ」と語った。
両県の地震計のデータを分析した大野晋准教授(地震工学)は「昨年2月の地震より揺れが大きかった地点が多く、県境の福島側の自治体では震災の本震を上回った所がある」と説明した。
目視調査による建物被害の特徴、津波の解析結果なども発表された。数日間は気温が低い日が続くとして、低体温症への備えを促す報告もあった。