昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

花の季節7白豪寺

2005-04-19 | 自然界
 一斉に咲く椿はどうかと写真に撮って試してみました。桜のように一面に平面的には感じられません。赤い点が点々と一杯に広がっています。眼を細くして見ると、もしかして赤い平面に見えるかも知れませんが、ちょっと無理ですね。花一つひとつが、自分を主張しています。だから、やや黒味さえ持った椿の葉隠れに、赤い花がちらちらと見え隠れして居るので、大勢の点々の存在を認めてやるしかないですね。
 先日、市バスに乗っていた時のことでした。次のバス停で降りる事を知らせるボタンがあります。10人ほどが乗っていたのですが、後の方に座っていた子どもが、お母さんに訊いてからボタンを押しました。
 すると、ピンポンの音とともに、車内のボタンは一斉に赤ランプがつきました。子どもが「ヒャ―綺麗」と言って感嘆の声をあげてお母さんの顔を振り返りました。
 赤いランプが車内に点いて、殺風景なバスの車内を赤く彩りました。この景色の変化に子どもは歓声を上げたのです。ランプがずら―っと並んでいるわけではありません。車内のあちこちに設置されているランプが、子どもにはバス全体の風景の中に色がついて、ある種の感動をしたのだと思いました。
 わたしも何とか、子どもの気持をわかろうとしました。バスのランプは赤く点いて当たり前という感覚で居る時には気がつきませんでしたが、目を細めて、車内の風景を全体として頭に描いた時に、ああ、美しいのだという気が起こったのは変なのでしょうか。全く新しい視点で物を見る事が一つ出来ました。
 この椿の風景が、それなんです。白豪寺の椿です。

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