昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

早春の旅03蔵王

2007-02-28 | 国内旅行
樹氷の風景の第二段です。
 氷点下の世界で約2時間立っていて寒さを忘れるほど、自然の不思議な造形に気を取られていた。


雪のモンスターが拳を上げている。


雪像の巨人の中を歩く。


モンスターの群に挑む若者の準備が出来つつある。仲の良いカップルは滑り止めを足に装着している。


道らしいものはないのだが、硬く締まった雪よりも、ぎゅっぎゅっと足で踏みしめる方が滑らなくてよいと言う若者、その横で靴を橇にして滑リ降りる若者、しっかりと手を繋いでいる若者など。上るよりも下る方がよく滑る。
 この山の頂上が地蔵山(1736m)で、人が黒い点に見える。更に眺望がいいと思う。


よく見れば立入禁止の区域に入っている。これは吹雪いた時の標識だろう。


海老の尻尾の伸びている方向が風上である。モンスターたちは頭ふりふり、むっくりむっくりと山登り。

早春の旅02蔵王

2007-02-27 | 国内旅行
 蔵王連峰というけれども、蔵王岳とか蔵王山とかはない。八ヶ岳のようなものだ。
 スキーのメッカ蔵王には40本のスキーリフトがある。樹氷観光客もその一つに乗る。橇やボードを持った若者と一緒にロープウエイに乗る。ゆずりあったりして、いい若者ばかりのように思えた。

 人生のキャリアーのある樹氷観光客のマナーの悪さがよく目立った。ロープウエイで席の先取りをするか、あきれたものだ。「悲しい性(さが)だ」。
 更に、ピーツクパーツクやかましく、傍若無人の振る舞い、こんな大人が育てる次世代はどうなる事やら。亡国の輩だ。
 この人たちは窓を背にして座った為に、ぎゅーぎゅーの満員では窓からの景色が見えないのだ。あっ!景色なんてどうでもいい人たちなんだ。

 さて、ロープウエイを途中で乗り換えて標高1661mまで登る。


35-40人乗りのゴンドラが降りてきた。


横に広がる白い山並みにリフトのゴンゴラが動いている。30分もすれば、あの山頂に立つことになる。肉眼では見えなかったが、写真で見ると、ここですでに樹氷が見えているではないか。
 その一つ手前の山では茶色の樹林が白くなっている。霧氷だ。


山麓ロープウエイは、山麓駅と樹氷高原駅の標高差476m。


樹氷高原駅の周囲の樹木の枝には氷が付着してきらきらと輝いている。改札に置いてあった温度計は氷点下9℃を示している。


地蔵山頂駅に着くと景色は一変する。海抜1661mに到着した。氷点下12℃だという。寒さはあまり感じない。


頂上には、地蔵が祀ってあり半身が雪の中に埋まっている。地蔵山1736mが近い。
 駅の建物の2階には売店があり暖かい部屋を作っている。
 換気扇の外には氷柱が下がっている。建物の陰は風がなく陽射しが強いが、北側に廻ると、これは寒かった。
 それよりも、大変だったのは足元である。いたるところで滑って転ぶ人だらけである。スキー靴の人は立ったまま滑っているが、観光客は尻で滑る。
 みんなきゃーきゃーわーわー。カメラマンは三脚を据えて、彼方をじっと睨んでいる。

早春の旅01蔵王

2007-02-26 | 国内旅行
 蔵王に雪のモンスターがいることはよく聞いていた。
 夏のシーズンに訪れて、ここの温泉はPHが2-3でかなりの酸性で、よく効くだろうなあとも思っていた。
 しかし、冬のモンスターはスキーでも出来ない限りは無理だろうと思い込んでいたら、何と訪問の機会に恵まれた。
 氷点下12℃の世界に、カメラ片手に時を忘れて立ち尽くし、2時間ばかりわくわくしながら感動の中にいた。


今日のような快晴はあまりないというガイドの話で、昨日は山すら見えなかったという。陽射しの強い太陽の影にいると雪が輝いた。あっ飛行機雲だ!


遠くから見たとき、ヴァオリンを弾く少年に見えたが、写真にすると中世ヨーロッパの「子どもの躾をするお父さん」に見える。お尻を叩いている。
 さて、この写真をご覧の方はどう見えますか。


オートバイに乗った二人。怪獣と戦うウルトラマン。恋人から逃れようとする青年。棹立ちになった馬に乗ったナポレオンの姿。
 人生いろいろ、発想が単純で申し訳ない。何に見えますか?
 えーっ!アブストラクトですか。題名は「○○」。


この雪の付き方を海老の尻尾というそうです。そして、この尻尾は風上に向って延びていくそうです(写真で言うと左に延びる)。この時、雪はどんなものにもくっついて海老の尻尾を作ります。


左:枝が下方を少し向いているだけで、枝の下方に成長した着雪。
右:これは何に海老の尻尾がついたのでしょうか。そうなんです。「つらら」です。右の端に透明な氷である氷柱が、気泡を入れて、牛蒡のように下に行くほど細くなっています。


入道雲のようですね。硬い入道雲ですねこれは。カキ氷を一層硬くしたような、冷たさを忘れてつい、指で穴を開けたくなるようなモクモクである。

流氷を見る旅

2007-02-23 | 国内旅行
写真のような景色が見えた。点々と浮かぶ流氷の残骸と本隊から取り残されて海岸に接岸している流氷の風景です。やや風が強いので沖合までは船は欠航でした。今夜の気温は氷点下1℃で阿寒湖の氷上まつりの花火が綺麗だった。
さて携帯からのblog投稿が成功するかなあ。


神戸税関展

2007-02-22 | 話題
神戸の街をぶらリ歩いて、元町を通り過ぎて大丸のデパートの展示場で税関の展示会があった。


展示会と言っても常設のコーナーを使ってこじんまりとしたPR展示であった。


入口近くにでんと控えるのがライオンの剥製。そんなに見る機会もないのであるが、大変手入れが良くて毛並みがよろしい。これでネコの仲間とはね。


覚せい剤の密輸の手口が紹介されている。木彫りのアヒルの中とか、よくもまあ見つけるもんだ。麻薬犬とかの活躍もあるのだろう。
 インスタントラーメンの中に混ぜるとは意表をついていると思う。


しじみ入りの麻袋の中、消火器の中、消火器などはX線でも判らないだろうに。


偽ブランドの密輸品である。正偽並べて展示してある。見る人が見ると判るのだろう。 ブランド物はデザインの良さもあるけれど、品質の良さが売り物だったろうに、偽物でもよく似ておれば何でもいいような気がするのは自分だけだろうか。
 

 バーバリーなど正偽全くわからない。その他CDの海賊版とか、時計、ボールペンからあらゆる嗜好品までが並んでいた。

中島潔展

2007-02-21 | 話題
いい天気に誘われて、神戸に遊んだ。中島潔展と出遭った。
 資料によれば、彼は佐賀県に育ち、独学で画風を極めていった異色の画家といえる。昭和57年にNHKの「みんなのうた」のイメージ画で全国に知られた。
 

一瞬の風のそよぎを捉えて描く筆致。柔らかな風に揺れる女性や少女の内面を繊細に描写する感性の持ち主である。「風の画家」と呼ばれている。パリに遊学して画風の域を広めたと言う。

 会場の内外は、撮影が全く禁止されていて、購入した絵葉書からのコピーですが、充分雰囲気は味わえると思いますので、彼の「風の世界」にじっくりと浸ってください。











東大寺(二月堂)

2007-02-20 | 歴史・文化遺産
大仏殿から東の斜面を上がっていくと、二月堂がある。
 例年3月13日から始まる修二会(しゅにえ)の会場で「お水取り」の行事がある。暦の上の春が来てもお水取りが済むまでは寒いとか言う。


右手のお堂が二月堂である。松明を持って走る映像はこの位置から撮影される。手前の小屋はあまり写されない。この小屋こそが「閼伽井(あかい)屋」で、本尊の観音菩薩にお供えする閼伽の水を汲む井戸である。


この立札では小さくて読めませんね。


拡大しても、風化して読み難いですが、この井戸は「若狭井」とも呼ばれ、湧き水は若狭の国の神宮寺の井戸からやって来るという。


左:若狭の神宮寺の本堂。ここの境内にある井戸の水を汲み取り、少しはなれた「鵜の瀬」の村から、奈良二月堂へと水を送るのである。神宮寺は俗に「お水送りの寺」と呼ばれ、例年3月2日には数千人の人が行列を作って鵜の瀬の向います。
右:鵜の瀬で、白装束で神官と僧が、川の中にある大和に繋がる水脈に水を流しているところです。初めて送った時に、傍にいた鵜が水に潜って行ったという。約10日間で奈良に着くという。若狭神宮寺は2006.10.30-11.01のblogでアップしています。


若狭から水脈を通って二月堂の若狭井にやってきた鵜は、ここ閼伽井屋の屋根に停まっています。


なかなか可愛いですね。


舞台造りの二月堂、綺麗になっている手前の斜面は、鹿が綺麗に草を食んで掃除をしてくれる。


長さ約8mの松明を持って走るのは、この回廊である。


回廊からの展望は、大仏殿の二つの鴟尾が一つに見える。足元には若狭井が見えている。見渡す限り東大寺である。


左:本尊の観音菩薩は秘仏になっていて、鏡に浮き彫りになっているという。写真が掲示されていた
右:お堂前の香炉を支える異類。人でなく鬼でなく異類に属する。インドの土地の神様とも言う。


松明で悪魔を追い払う行事は韃靼(だったん=モンゴル系の部族)のものらしい。さすがシルクロードの終着点と言われているだけの事はある。


松明には文字が書いてある。


左:松明用の竹を干している。右:松明の穂先(昨年使ったもの)が展示してある。


二月堂よさようなら。この次は夜にきます。今年は暖冬でしたね。

東大寺(鹿)

2007-02-19 | 旅の風物
 境内を散策する。
 いたるところに鹿の糞が転がっている。草は地面から出た緑の新芽を食べられ、それでも枯れることもなく緑色の丘を作る。


七重の塔の天辺に飾られていた相輪である。
 七重と言うのは、ここ東大寺のほか西大寺とかに記録が残っているが、昭和の御代に七重の塔が作られた。
 大阪であった世界万国博覧会の会場に建てた物だ。その記念として天辺の相輪がここに置かれている。巨大で大仏殿の境内に相応しく見える。


この鹿はそばに寄ってきて、何を訴えているのでしょうか。目線を離さない。


鹿も参詣する。


暖かそうな毛並みだね。


この鹿は木陰でじっと動かない。もうすでに今夜の塒をこの木の下と確保したのだろうか。まだ日没までには1時間はあるというのに。はぐれ1匹鹿かも知れない。木の陰で石段の傍で近寄っても動かない。


 その石段の道の反対側の斜面に、伸び放題の紅梅の木があった。香りを求めるには少し高すぎる。