白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

隕石孔

2014-08-09 11:50:44 | 家族
隕石が落ちた跡です。





実はここが隕石の跡だと確実に証明されたのはほんの最近のこと。

義父が古生物学者だということは、ご存知の方も多いはず。
古生物学というのは、ただ化石を調べるのではなく、地層を徹底的に研究していつの時代か、その時の気候や植生は何かなどを知ることも重要で、地質学とは切っても切れない仲なんです。

んで、夫が子供のころ義父が地質学の学会に行ったとき、 Eugene M. Shoemakerさんと言う方が、必死で隕石の跡だという論を人々に訴えていたそうです。でも学会とは完璧な証拠がないかぎりすごく冷たい。だれも聞く耳を持たなかったのだとか。それでShoemakerさんは「みなさんぜひ来て実際に見てください。」っとそこにいた学者さんたちを誘ったのですが、実際に行ったのは義父だけだった。夫はその時父親についてこの隕石孔を見に来たそうです。Shoemakerさんが直々に説明してくれたのだとか。

その後何年かして、すごく高温でないとできない石の塊が見つかり、ここが隕石の跡だということを証明することができました。
それからは、あっという間に世界に広まりいでは博物館までできて入場料に一人何十ドルもとるほどの観光地となりました。

博物館の中では、Shoemakerさんの写真がいくつも飾ってあり、夫が「この人、この人だよ。僕たち家族をここに招待してくれたのは!」っと感動してました。

へぇ~、こんなこともあるんですね。

隕石が落ちた跡は世界にいくつもありますが、どこもここも木が生い茂ったり、湖になってたり、浸食されたりして、ここほど肉眼で「隕石孔だ」とわかるところはないそうです。

博物館の中で上映された再現ビデオは迫力満点で面白かった。




Petrified Forest National Park

2014-08-07 10:50:57 | 家族
さて、ずいぶんと遠くまで来ましたが、そろそろ帰路につかなければなりません。
もちろん帰りも観光しながら帰ります。

行きとは違う道を通ってもやっぱり風景はこんな感じ。


時々列車とすれ違います。
さすがアメリカは大陸の国。
貨物列車はいったいどこまで行くのでしょう。長い長い。



まだ続く


こんななんにもないところを時速140kmで走って帰ります。
地図を見ると、お?こんなところに国立公園が。
行ってみることにしよう。

え?何ここ。丸太がごろごろしているだけじゃん。



実はこの丸太、ただの丸太ではないのです。
これ実は宝石よ。
メノウ、ジャスパー、アメジストといった宝石は実は木の化石だったって知ってます?

今は砂漠のこの土地、大昔は森林だったんです。
それが化石化して宝石の原型が木の形のままごろごろと転がっているというわけ。
こんなにたくさん自然のまま残っているところは世界でも例を見ないとか。
まぁそうでしょう。こんな人里離れた砂漠のど真ん中、だれも持ち去る人はいません。
たとえ誰かが見つけたとしても、持ち帰れる量なんて大したことなかったのでしょう。

よく見ると確かに光ってます。








持ち帰ったら相当な罰金を科せられるので持ち帰ることはできません。
だからといって、特にセキュリティーもないんだけど。。。

この国立公園のすぐ隣にあるのがペインテッドデザート。直訳すると色を塗った砂漠?
岩がカラフルなんです。




ここまで人里離れると、国立公園といえども、まったく人気がありません。

アメリカは広い。







ホワイトサンド国定公園

2014-08-06 10:43:11 | 家族
雪? いえいえ白い砂丘です。



ホワイトサンド国定公園。
真っ白な砂丘がどこまでも続く、世界でも大変珍しいのだそうです。

ちょっと駐車場から離れると自分がどこにいるのかわかりません。
なんお目印もない。
唯一の目印は太陽の方向くらい。

トレイルはあるものの、風邪で砂が飛んで、全部砂でおおわれて見えません。
迷子になったら大変大変。

日陰を作るものが何にもないからまぶしい。


さらっさらの砂です。


でも、そんなに熱くないんだよ。標高が高いから。

ダンボールでそり遊びをしている人たちもいました。
雪じゃないけど、楽しそう。




カールズバッドの洞窟

2014-08-05 13:51:38 | 家族
ここまで本当にこれるかどうか、旅行をしながらも不安でした。
あと何日だから、帰るのに何日かかるから・・・っと計算しながらどうにか来ることができました。

ここはニューメキシコ州Carlsbadの洞窟。

エレベーターで地下230Mに行くとそこには巨大な洞窟が!フットボール場14個分の面積があるのだとか。とにかく巨大です。
















暗いところなので、あまりいい写真がなくてごめんなさい。
いいカメラでとったいい写真はサイズが大きすぎてアップできないので、携帯で撮った質の悪い写真ばかり。。。
それでも、大きさはわかるでしょうか?



この洞窟のもう一つの見どころはコウモリ。夕方日暮れごろ、コウモリの大群衆が洞窟から一気に出てくるのです。多い時ではその数なんと70万匹(羽?)。三男が車で寝ていたので、私は残念ながら洞窟の入り口には行けなかったのだけど、駐車場から見るとそれはもくもくと立ち上る煙のようでした。写真もビデオも禁止だったので、何もお見せすることができなくてごめんなさい。

ドライブ、ドライブ、ドライブ

2014-08-04 13:19:52 | 家族
メサベルデを出てから次の目的地カールズバッドの洞窟までは520マイル(832Km)。
いくらアメリカでも一日で行くのは辛い。

そこでサンタフェ経由で2日にわたって移動することにした。

車窓からの風景はこんな感じ。


数時間たってもやっぱりこんな感じ。


なぁ~~~んにもありません。


サンタフェの近くにロスアラモスという町がある。
何気なしによって見た。
本当に全くなんの目的もなく、なんとなく。
ここがどういう町なのかも何も知らず。
寄りたいと言ったのは私。
雨が降っていてやることがなかったので、科学博物館にでも行こうか?っと。
博物館を選んだのも私。
うちのボーイズは科学が大好きだから・・・。

ただ、行ってから知った、とんでもないところだった。

ロスアラモスと言う町は、太平洋戦争中極秘の場所で、地名を記すことは許されなかった。
地図にはもちろん載ってません。
郵便を出すときは、サンタフェの私書箱を使うこと。
とにかく完全に消された町。
なぜかというと、ここで原爆が研究され、作られたからなのです。

そして私たちが何気なしに行った科学博物館はというと、実は核兵器万歳博物館なのでした。


広島に落したリトルボーイと同じ模型。

広島の原爆投下をた・た・え・るように説明してある掲示。


どれもこれも「すばらしい発見!素晴らしい功績!」と原爆を湛えるものばかり。

そりゃ~、こんななぁ~んもないところで、唯一誇れる(?)ものなんだから気持ちはわかるけど、大変不愉快です。


それはそれは、子供でも楽しめるように作ってある博物館だけど、
どれもこれも、核爆弾の破壊力の話ばかり。
ビデオ映像は、爆発の瞬間や、物が壊れる瞬間ばかり。
見ててかっこいい、おもしろいものばかり。
悲しいことに、うちの子供たちも、爆発の瞬間を何度も見て喜んでました。


人への影響の写真はただの一枚もない。

物が壊れるのはかっこいいかもしれないけど、人への影響を完全に避けているのはどうかと思います。

人が住んでいるところに、こんな爆弾を落としたらどうなるか、考えてみなさいよ。
実験に生身の人間を使えないなら、動物を使ってそのビデオ映像を流しなさいよ。
広島長崎はある意味実験のようなものだったんだから、焼けただれた肌をぶら下げて歩く人々の写真を見せなさいよ。

それがこの爆弾の本当の威力だと思います。

でも、それはこの博物館だけではなく、アメリカでは絶対タブーなこと。
見せてはいけない、語ってはいけないことなのです。


大変不愉快な博物館でした。

考えてみたらもうすぐ原爆記念日。
バークレーでは追悼の精霊流しをしているというのに、ここでは花火でも打ち上げて祝うのかしら?

住んでいるのがバークレーでよかった。



メサベルデ

2014-08-03 13:04:46 | 家族
モニュメントバレーを出てから約136マイル(211キロ)ドライブしてメサベルデに来ました。

ここは、アメリカ原住民であるインディアンが作った居住地の遺跡。
断崖にできた自然の亀裂に作られた居住地があちこちにある。

私遺跡系好きなのよねぇ。
昔本当に人がそこで生活していたのかと思うと、想像するだけでわくわくする。













ただ、ゆっくり説明を聞くことはできなかった。
なぜかというと・・・

「保存のために絶対手を触れないでください。もたれかかったりするのももちろんいけません。」と言っているそばで、よじ登ろうとする三男。
こんな面白そうな遊び場を目の前にして、触ってもいけないなんて拷問。
泣き叫ぶ三男を押さえつけて、あ~~~、疲れた。

遺跡系は、子供がもう少し大きくなってからにした方がいいみたい。


モニュメントバレー

2014-08-02 12:55:24 | 家族
アメリカの西部劇と言えばこの風景。


ビュートがポツンポツンと残る砂漠地帯。

実はアメリカの西部がどこでもこういう地形と言うわけではありません。

この辺りに住むある人が、モニュメントバレーの写真をもってハリウッドに行き、西部劇を作っていた映画監督に訴えたのだとか。

「こんな美しい場所があるんです、ぜひここをロケ地にしてください」と。

それから西部劇といえばこの風景が使われるようになったんですねぇ~。









道が舗装されていないため、我が家のポンコツシエナは砂と埃だらけ。








アンティロープキャニオン

2014-08-01 12:12:01 | 家族
レイクパウエルの後行ったのはアンティロープキャニオン。

これまた砂漠独特のものです。
上流の方での降雨による鉄砲水でできた不思議な空間。
峡谷と言うよりは洞窟に近い。

赤茶けた岩と、細く差し込む日の光で不思議な色を出しているのです。








上を見上げるとこんな感じ。


いたるところに奇妙なで美しいカーブが。


外から見るとこんな感じ。

このせま~い隙間から中に入ると、この不思議な空間があるのです。
狭すぎてデブなアメリカ人には無理なんじゃないかしら?
それでなのか、ここも外国人観光客ばかりでアメリカ人がほとんどいなかった。



レイクパウエル

2014-08-01 11:40:11 | 家族
ロードトリップ6日目。
グランドキャニオンからレイクパウエルへ。

移動中の車窓からの風景。


バーミリオンクリフの横をただ延々と進んでいくのです。
町もなければ他に道もない。
夕方遅く、レイクパウエルまであと30kM、この丘をこえたら・・・というところで、道が通行止めに!
土砂崩れがあったのだとか。
なに~~~!
こんな所で迂回ってあなた、お隣の道までいったい何キロあるのよ?
「全面通行止め」と書かれた札がたち、車が入れないように砂袋が積み上げられてある。
立ち往生の私たち。
カーナビで調べると、迂回経路で行くと200km走らなければならない。
ひぇ~。
どうする?
こんなところ泊まるところもないし、行くしかない。
涙を呑んでいきました。

夜遅くやっとのことで付きました。

翌日朝からレイクパウエル観光。
ここでは船に載ってクルージング。
子供たちは大はしゃぎ。

あの船に乗るんだよ。





ダムは峡谷をせき止めてできたところで、湖と言うより狭い峡谷の水かさが増した感じに見える。ダムを作って水が今の高さまでなるのに6年かかったのだそうです。

湖の周りもメサやビュートが立ち並びすごくきれい。


船はどんどん狭いところに入っていきます。






こんなに素晴らしいのにお客さんは少なかった。


そういえばザイオンを出てからはどこに行っても観光客と言えばヨーロッパ人ばかりでアメリカ人がいない。
夏休みなのに信じられない。
こんな大自然の秘境がいっぱいあるのに、アメリカ人は興味がないみたい。
なんてもったいない。